夏がぶり返した。いったいどういうことと言いたいのだがお天道様には勝てない。ぶつぶつ言いながら暑さに耐えるしかない。夏のアイスクリームが祟り、努力して痩せたのに元の木阿弥になってしまった。10日ほど前体重計に乗って目が点になった。75kgになってしまっていた。昔で言うと二十貫である。そういえばズボンのベルトがきついと思った。とても患者に減量を指導できる腹囲ではない。着やせするのでさほど太って見えないのが、良いのか悪いのか油断大敵火がぼうぼうだ。早速,間食をやめ食事量を減らしたところ一週間で1.5kg痩せることができた。そこまでは良かったのだが、日曜日の夕食中華で1kg太ってしまった。一週間の努力が一日で水の泡になってしまった。信じられないようだが本当なのだ。昼の天丼も悪かった。
同病の人にはすぐわかってもらえるのだが、太りやすい体質というか大食ができる人間には一日で1kg太るのはお安い御用なのだ。太れないと愚痴をこぼされる痩せたお婆さんは実は殆どが食べられない人達なのだ。太りたいと言われるので豚カツ天丼焼肉ライスがお勧めですというと、そういうものは嫌いだと言われる。要するに脂っこいものがお嫌いなのだ。痩せていたGさんも焼き肉を美味しいと食べられたのだがゆっくりで小食で私の半分くらいしか食べられなかった。それでも会費は喜んで同額支払われていた。あまり声高には言われないが太り過ぎと同じように痩せすぎも長寿は難しくなる。
肥満の治療は遅々として進まないのだが、それはわかっていても我慢できない食欲との戦いだからだ、空気で太る水で太ると言われる人も、強い悲しみに襲われると食べられなくなり痩せる。愛は涙だけでなく体重でも測定?できる。空気で水でと言いながら実は別腹用に食べているのだ。要するに食べるから太っているというか食べられてしまうから太っているのだ。
最前線の医療にはこうしたわかっていてもできない壁がいくつか聳えている。