こんにちは。芦屋のYです 
11月12日(土)に芦屋教室で行われた、
橋本武先生の講演の様子をお伝えします。
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『銀の匙』・灘校の伝説授業から ~ スロウリーディングに学ぶ“気づき”の心
灘校教師時代、中学3年間かけて中勘助の『銀の匙』を読み解くという
一風変わった授業を行われ、現役を離れられて30年以上たった今、
そのスロウリーディングの授業が注目されています。
まずは、『銀の匙』を国語の教科書として選んだいきさつからお話は始まりました。
苦学生時代、仲間と競って読んだ小説の中の1冊が『銀の匙』であったこと。
灘校に新米教師として赴任し、自由な授業を任せてもらったこと。
戦中・戦後、墨で塗りつぶした教科書に代わる国語の教科書を探したこと。
『銀の匙』が夏目漱石の推薦する“美しい日本語”が用いられた小説であったこと。
(生徒と同じ年頃の)主人公の成長記であったこと。
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いろいろな要素が一致して、『銀の匙』の授業はスタートしたそうです。
そして、橋本先生が意識したのは、「記憶(心)に残る授業にする」ということ。
『銀の匙』の主人公とともに、凧揚げをし、百人一首をし、駄菓子を食べ…
そんな追体験をし、“季節”や“言葉”を感じるとともに、“気づき”の心を養います。
指導要綱などない、教科書『銀の匙』の資料づくりは、毎晩深夜まで及んだそうです。
※当時の研究ノートの復刻版を先生がお持ちくださり、皆さまに会場でご覧いただきました。
各章ごとに「語句の意味」「注意すべき語句」「短文練習」「鑑賞」などの設問があり、
「参考」としてその章に出てきた風物の丁寧な説明もあります。
(例:能楽「天鼓」、様々な「節句」、毬遊びなど「日本の遊戯」)
パソコンやコピー機などない時代、毎晩ガリ版用に手書きし、人数分刷る作業は
大変だったと思います。
先生の熱意が伺える貴重な資料を拝見できて、皆さんも喜ばれていました。
途中、授業さながらの「遊ぶ」「学ぶ」から発展した「ぶ動詞」探しなどもありました。
実は今回の講座が決まり、私がご自宅にご挨拶に伺った際も、当時の思い出話が
いつの間にか“国語の授業”になっていたということがありました。
今も当時と変わらない、熱い思いに感服しました。
時折ウィットにとんだ言い回しで笑いを誘いながら、最後は辞世の句で締めくくられました。
今年99歳の橋本先生。120歳の大還暦の事も視野に入れられていらっしゃいます。
その時に、またお目にかかれる事を楽しみにしています。
質疑応答ではこんなやりとりがありました 
受講生 Q.今の子どもにとって大切なことは何だと思いますか?
橋本先生 A.「思いやり」です
受講生 Q.教師にとって大切なことは何だと思いますか?
橋本先生 A.(頭を抱えるオーバーアクションを取られたあと)
「教師であるという自覚を持つこと」だと思います。
終了後の書籍サイン会では80名近い方にサインをしてくださいました。
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以下は、皆さんからいただいたアンケートから(抜粋)。
・99歳にして1時間半をしっかり話し切る力はまさに国語力だと痛感しました。
学ぶということが生きることだと改めて認識した時間でした。
・お年をとられても、とても前向きに「生」をとらえ、向き合っておられること、
素晴らしく見習わせていただきたいなと思いました。私も先生のような恩師に
めぐり会えていたら、そして、それをしっかり受け止める感性を持っていたら、
もっと「学ぶ」ことに親しみを持てていたのかな、と口惜しい思いがします。
今日のこの講座を機に、先生を心の恩師として勝手に思わせていただいて、
大還暦までの生き方を一度考えてみたいと思います。
・「遊ぶ」と「学ぶ」が共通していること、そこから人間の大切な学びがあること
がわかりました。ありがとうございました。
・私も国語の教師をしていますので、「国語力=生きる力」がよくわかりました。
ありがとうございました。
・「学ぶ」とは興味を持ちながら……という言葉に魅かれました。大人になっても
同じだと思います。面白いことは長続きします。40代の主婦で中1の息子の
国語の勉強の仕方など頭の痛い問題を抱えていましたが、今日は私自身の勉強の
仕方を学ばせていただいたように思います。是非また聴講したいです。
ありがとうございました。
・私も教師です。これからは「自覚を持って」仕事をしてゆきたいと思います。
非常に得るところの大きい講座でした。
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橋本先生、ご受講いただいた皆さまに、心よりお礼申し上げます。
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11月12日(土)に芦屋教室で行われた、
橋本武先生の講演の様子をお伝えします。
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『銀の匙』・灘校の伝説授業から ~ スロウリーディングに学ぶ“気づき”の心
灘校教師時代、中学3年間かけて中勘助の『銀の匙』を読み解くという
一風変わった授業を行われ、現役を離れられて30年以上たった今、
そのスロウリーディングの授業が注目されています。
まずは、『銀の匙』を国語の教科書として選んだいきさつからお話は始まりました。
苦学生時代、仲間と競って読んだ小説の中の1冊が『銀の匙』であったこと。
灘校に新米教師として赴任し、自由な授業を任せてもらったこと。
戦中・戦後、墨で塗りつぶした教科書に代わる国語の教科書を探したこと。
『銀の匙』が夏目漱石の推薦する“美しい日本語”が用いられた小説であったこと。
(生徒と同じ年頃の)主人公の成長記であったこと。
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いろいろな要素が一致して、『銀の匙』の授業はスタートしたそうです。
そして、橋本先生が意識したのは、「記憶(心)に残る授業にする」ということ。
『銀の匙』の主人公とともに、凧揚げをし、百人一首をし、駄菓子を食べ…
そんな追体験をし、“季節”や“言葉”を感じるとともに、“気づき”の心を養います。
指導要綱などない、教科書『銀の匙』の資料づくりは、毎晩深夜まで及んだそうです。
※当時の研究ノートの復刻版を先生がお持ちくださり、皆さまに会場でご覧いただきました。
各章ごとに「語句の意味」「注意すべき語句」「短文練習」「鑑賞」などの設問があり、
「参考」としてその章に出てきた風物の丁寧な説明もあります。
(例:能楽「天鼓」、様々な「節句」、毬遊びなど「日本の遊戯」)
パソコンやコピー機などない時代、毎晩ガリ版用に手書きし、人数分刷る作業は
大変だったと思います。
先生の熱意が伺える貴重な資料を拝見できて、皆さんも喜ばれていました。
途中、授業さながらの「遊ぶ」「学ぶ」から発展した「ぶ動詞」探しなどもありました。
実は今回の講座が決まり、私がご自宅にご挨拶に伺った際も、当時の思い出話が
いつの間にか“国語の授業”になっていたということがありました。
今も当時と変わらない、熱い思いに感服しました。
時折ウィットにとんだ言い回しで笑いを誘いながら、最後は辞世の句で締めくくられました。
今年99歳の橋本先生。120歳の大還暦の事も視野に入れられていらっしゃいます。
その時に、またお目にかかれる事を楽しみにしています。
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受講生 Q.今の子どもにとって大切なことは何だと思いますか?
橋本先生 A.「思いやり」です
受講生 Q.教師にとって大切なことは何だと思いますか?
橋本先生 A.(頭を抱えるオーバーアクションを取られたあと)
「教師であるという自覚を持つこと」だと思います。
終了後の書籍サイン会では80名近い方にサインをしてくださいました。
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・99歳にして1時間半をしっかり話し切る力はまさに国語力だと痛感しました。
学ぶということが生きることだと改めて認識した時間でした。
・お年をとられても、とても前向きに「生」をとらえ、向き合っておられること、
素晴らしく見習わせていただきたいなと思いました。私も先生のような恩師に
めぐり会えていたら、そして、それをしっかり受け止める感性を持っていたら、
もっと「学ぶ」ことに親しみを持てていたのかな、と口惜しい思いがします。
今日のこの講座を機に、先生を心の恩師として勝手に思わせていただいて、
大還暦までの生き方を一度考えてみたいと思います。
・「遊ぶ」と「学ぶ」が共通していること、そこから人間の大切な学びがあること
がわかりました。ありがとうございました。
・私も国語の教師をしていますので、「国語力=生きる力」がよくわかりました。
ありがとうございました。
・「学ぶ」とは興味を持ちながら……という言葉に魅かれました。大人になっても
同じだと思います。面白いことは長続きします。40代の主婦で中1の息子の
国語の勉強の仕方など頭の痛い問題を抱えていましたが、今日は私自身の勉強の
仕方を学ばせていただいたように思います。是非また聴講したいです。
ありがとうございました。
・私も教師です。これからは「自覚を持って」仕事をしてゆきたいと思います。
非常に得るところの大きい講座でした。
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橋本先生、ご受講いただいた皆さまに、心よりお礼申し上げます。
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