バザーと同日午後、日本キリスト教団 江刺教会 献堂式が行われました
訳あってブログに載せていなかったのですが、今年の3月末より江刺教会の教会員さん(ステンドグラス経験あり)が新会堂のステンドグラスを制作したいとのことで、その指導に当たっておりました。最初は正面十字架の上に来る正三角形パネル。ケイムでの組み立てをしたことがないとのことでしたので、このパネルで体験して頂きました。この体験がきっとコパー技法にも生きることと思います。
新礼拝堂は東向き。正三角形は一辺700㎜、聖書で言う所の完全数だそうです。虹色をした鳩が十字架へ向かって降下する様子を表しています。さらにパネルの三角形と、三隅の白いガラスで三位一体を表し、鳩の背後にはX十字を潜ませています。Xでキリストをも表しています。X部分にはイリデセントのガラスを用いました。
(ちなみに、↑ここらへんの話は日本キリスト教団出版局『信徒の友』2016年8月号に掲載して頂きました
)
さらに、南側の半円形の窓に6枚のパネルを入れました。こちらは細かいので、無理せずコパーで。
左から順に麦、湖を泳ぐ魚、イチジク、ブドウ、網にかかった魚、ザクロ。聖書に登場する植物と魚で統一しています。しかしよく考えるとどれも食べられるものばかり(笑)まずデザインを考えるところが一番大変で、6枚全部の制作が終わったのは9月末のことでした。
(ちなみにガラスは正面、南側共に米スペクトラム社のものを多数使用しています。制作中にここの会社が廃業するとのニュースが入ってきて、まさに寝耳に水!
比較的安価で使いやすかったので寂しくなりますね…
)
江刺教会は内陸部の教会ですが2011年の東日本大震災で被災し、それから5年7ヶ月を経て礼拝堂の再建を終えられました。東日本大震災で被災した教会では最後の再建事業であったそうで、多くの方の祈りによって完成した新会堂、心から感動しました。ステンドグラスもこのように「居場所」を与えられると、制作者の思いを遙かに超えた力を発揮することを、しみじみと思わされました。牧師先生、教会員の皆様、会堂建築に関わった全ての皆様、本当にお疲れ様でした!このような形で教会の再建に関わらせていただいたことを心から感謝します。ありがとうございました