むかし、ある霧のふかい朝でした。
王子はみんながちょっといなくなったひまに、玻璃でたたんだ自分のお室から、ひょいっと芝生へ飛びおりました。
そして蜂雀のついた青い大きな帽子を急いでかぶって、どんどん向こうへかけ出しました。
・・・・・・・・
王子がにわかに叫びました。
「誰だ、今歌ったものは、ここへ出ろ」
するとおどろいたことは、王子たちの青い大きな帽子に飾ってあった二羽の青びかりの蜂雀が、ブルルルブルッと飛んで、二人の前に降りました。そして声をそろえて言いました。
「はい。何かご用でございますか」(宮沢賢治『十力の金剛石』)
久々の丸パネル。宮沢賢治「十力の金剛石」に登場する王子と大臣の子をイメージしました。写真だと見えづらいですが二人とも、蜂雀のついた青い大きな帽子をかぶっています。
王子にはウメバチソウ、大臣の子にはりんどうを背景にあしらいました。蜂雀とウメバチソウは別に作って後付けしています。細かくて大変だった実は『十力の金剛石』初めて読んだときはなかなかピンと来なかったんですが最近になってやっと自分の中で表現したいイメージが形になってきたような気がしています。思えば去年の秋には種山高原に行って、野生のノイバラやりんどう、ウメバチソウを目の当たりにして感激したり、『十力の金剛石』をイメージしたお花も活けたなぁ…。早くもまた別の『十力の金剛石』がテーマの作品が作りたくなってきています。
ちなみに、今年ももうすぐケンタウル祭が始まります。近々チラシも出来てくると思いますのでどうぞお楽しみに…
王子はみんながちょっといなくなったひまに、玻璃でたたんだ自分のお室から、ひょいっと芝生へ飛びおりました。
そして蜂雀のついた青い大きな帽子を急いでかぶって、どんどん向こうへかけ出しました。
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王子がにわかに叫びました。
「誰だ、今歌ったものは、ここへ出ろ」
するとおどろいたことは、王子たちの青い大きな帽子に飾ってあった二羽の青びかりの蜂雀が、ブルルルブルッと飛んで、二人の前に降りました。そして声をそろえて言いました。
「はい。何かご用でございますか」(宮沢賢治『十力の金剛石』)
久々の丸パネル。宮沢賢治「十力の金剛石」に登場する王子と大臣の子をイメージしました。写真だと見えづらいですが二人とも、蜂雀のついた青い大きな帽子をかぶっています。
王子にはウメバチソウ、大臣の子にはりんどうを背景にあしらいました。蜂雀とウメバチソウは別に作って後付けしています。細かくて大変だった実は『十力の金剛石』初めて読んだときはなかなかピンと来なかったんですが最近になってやっと自分の中で表現したいイメージが形になってきたような気がしています。思えば去年の秋には種山高原に行って、野生のノイバラやりんどう、ウメバチソウを目の当たりにして感激したり、『十力の金剛石』をイメージしたお花も活けたなぁ…。早くもまた別の『十力の金剛石』がテーマの作品が作りたくなってきています。
ちなみに、今年ももうすぐケンタウル祭が始まります。近々チラシも出来てくると思いますのでどうぞお楽しみに…