ゼニアオイはアオイ科の花の中では小さいほうですが、やはりアオイ科特有のシベ構造をしています。
咲き始めは雄しべが活動しています。
雄しべは合着して筒になっています。
ムクゲやアメリカフヨウなどでは筒の横に花糸と葯をつけるのですが、ゼニアオイは雄しべ筒の先がばらけてそこに葯をつけます。
たくさんの雄しべを花束にしたような恰好をしています。
雄しべ筒の先は細かい白い花粉粒で覆われています。
一時は中が見えないほど花粉粒で真っ白だった雄しべ筒の先も、花粉が他へ運ばれ、中が見えるようになってきました。
雄しべ筒の中から、雌しべが伸びてきました。
雌しべの柱頭の数はおおむね 9~15個のようです。
雌しべが活動しだすとき、この画像では 雄しべのほうは花粉をほとんど放出して葯は黒変しています。
上の画像のように、雌しべが展開しているのに、葯が白い花もあります。
つまり、ゼニアオイの葯の色は黒いのと白いのとあるようなのですが、2種類ある?理由が分かりません。
この画像では、やや下向きになった雌しべの先に花粉が付いています。他の花から虫が花粉を運んでもらえなかった雌しべが自らを曲げて下にある花粉粒を身に着けたように見えます。