アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ロウバイ - 花の咲く順番

2022-02-24 06:00:01 | みんなの花図鑑
以下、自宅から歩いて見にいけるロウバイ、4地点の花です。

A地点

ロウバイの花は通常うつむきに咲くことが多いです。



私の関心は花弁ではなく、中の雄しべや雌しべにあります。



シベを観察するには、どうしても屈んで下から覗くようにしないといけません。



そのため、個人宅に庭に咲いているロウバイの花は撮影できません。
これは畑のロウバイです。





B地点

ロウバイの花は外から見ると変化がなくても、その中の雄しべ・雌しべは活動期が違います。
a. めしべ活動期 (おしべは花弁のほうを向いて横たわっています)
b. 移行期 (おしべが立ち上がり、めしべを囲みます)
c. おしべ活動期 (雄しべの葯が割れ花粉を放出します)
で、なぜ c>b>a の順に掲載しているのかというと、花の中を覗いたとき、一番よく目にするのが 「c」 の状態で、つぎが「b」、「a」の状態(めしべ活動期)は花弁がまだ開き切っていないため なかなか目につきぬくいのです。




C地点

上の画像は 「a. めしべ活動期」の花を集めたものです。
めしべ活動期といっても、めしべは中心に糸状の花柱が弱弱しく伸びているだけなので、分かるのは、おしべが花弁のほうを向いてうつ向いていることから判断できるのです。




同じ株ですが、このように倒れていたおしべが起き上がって雌しべの周囲に集まってきて葯を外側に向けて花粉を出してる「おしべ活動期」の花も結構ありました。
右下の花のおしべなどは めしべを囲んで絞っているように見えます。





D地点

ここの花は雌しべをおしべが囲んでいますから「おしべ活動期」になるのでしょうが、葯がまだ爆ぜていないので、C地点の「おしべ活動期」よりも若干早い花が多いです。
それにしても、めしべをぎゅっと絞っている花が C地点よりも多いです。



ときどき 花弁にこのような模様が入っている花があります。



去年の果実です。
ずっとまえの 9月、中身の詰まったこの果実を個人宅の庭で見たとき、何の実かわからず、ご主人がいらしたので「この実は食べれますか?」と聞いて大恥かいたのを思い出しました。
ロウバイ、ソシンロウバイとも全株有毒で、とくに種子には要注意です。


2 コメント

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花の観察 (カンサン)
2022-02-24 19:43:38
アブリルさんへ、ほとんど研究者が一般人にわかりやすく書いたブログになっていますね。(^ ^)

JT生命誌研究館のお話です。

https://www.brh.co.jp/salon/labdiary/2002/post_000024.php
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Re: カンサンさん^^ (アブリル)
2022-02-24 21:00:07
カンサンさん、リンクありがとうございます。
読ませていただきました。
さすがに専門家さん、上手に書いてありますね。
植物ごとに違う花の仕組み、
神が造ったのでない進化の営み、
独自のルールを知ることが楽しいのです。
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