アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

クワ (スウィート・マルベリー)‐ 思い出

2020-05-30 00:46:47 | みんなの花図鑑
見出し画像は だいぶ黒くなったマルベリーです。(5月26日撮影)


クワには ヤマグワ(学名:Morus australis) と マグワ(Morus alba) 他にも ログワ(Morus latifolia Poir) がありますが、英語では どれも マルベリー(mulberry) です。 なので、 識別のために、 食せるマグワのことを スウィート・マルベリーと呼ぶようになったのではないかと推測しています(← 個人の感想です (^^))
ヤマグワを食べないのは、 毒があるからとかではなく、 ヤマグワの果実は そのツブツブに雌しべの残骸がツンツン残っているんです。なので 食べるとそれが しゃもしゃも? しておいしくないんです (´・ω・)
上の画像は 「鈴成りクワ」という名前で憩いの農園で販売されていた鉢植えのクワですが、花柱がいっぱい出ています。 マグワといったって、果実に成り始めは こうなのです。



これは別のところで 4月25日撮影した (スィート?)マルベリーですが、 こんなふうに取手がにょきにょき出ています。




同じ日同じ個体を撮影したものですが、 これなど、めしべの花柱どころか 白っぽい毛の生えた雌しべの柱頭(ここで受粉します)がついています。



それより前の状態は こんな風です。 受粉前なのか、 子房は白い毛の柱頭でおおわれています。


そして、 ヤマグワのばあいは この状態が果実になっても続くのですけど...

マグワ(≒ スィート・マルベリー)のばあいは このように だんだん剥がれ落ちて 表面がつるつるの果実になっていくのです^^




色も 赤から 黒になるころが食べ時です ^^



(追記) クワというと必ず思い出すことがあります。 失敗談ですが。
私はかつて 一年の1/3~半分をシリアで生活していたことがあります。 1か月くらいですと ホテル暮らしで済ませちゃうのですが、3か月以上のときは 必ず 部屋を借ります。
ある年のことです、 やはり数か月滞在するために 宿泊する家を探していましたが、 ある候補の家を下見していて そこがマンションの2階でベランダがあり、そのフェンスに 地上から伸びた一本のクワの葉が伸びているのを見つけ(それだけが理由ではなかったのですが) この部屋をその年のレジデンスに決めました。 数か月先には 桑の実が生るシーズンになる、 そうしたら 桑の実が食べられる (^^♪
そう思ってのことでした。
ところが 桑の実のなる季節になっても いっこうに 赤や黒の実が生りません。 チームのドライバーにそのことを話したところ、かれが 私の考えてもみなかったことを言うのです。「アブリルさん(←仮名です)、そりゃ 実のならない桑の木だよ。桑の木には 実のなる桑の木と 実のならない桑の木があるんだよ」と !
クワが雌雄異株というのを この時初めて知りました (T△T)


これはダマスカス郊外の農業保護区 アブー・ジャラッシュ・ガーデンのスナップです。
ダマスカスに駐在しているときは 安息日のたびに ここを散歩しました。
あるとき、いつものようにここを散歩していると、 ポプラのように背の高い桑の並木があって、一家総出で 桑の実を採取していました。
収穫方法は原始的で、シートを下に敷いておいて 長い竹ざおで たたき落とすのです。(オリーブの実の採取も同様でした (´∀`))
面白かったのでず~っと見ていたら、 小学校3年生くらいの女の子が手のひらに 桑の実を乗せて 私のところへもってきてくれました(^_-)-☆ あれはおいしかったです。
シリアでは 桑の実をジュースにします。街頭で コーラの瓶などに詰めた自家製マルベリージュースを売ってるのですが、これが甘いのです。 アラブの人はアルコールを嗜(たしな)まないので、甘いものに目がないのかもしれませんが、 私は 生で食べたほうがずっとおいしいと今でも思っています。


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