アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ノラニンジンとニンジン - とう立ち

2022-06-02 06:00:02 | みんなの花図鑑
ノラニンジン

道路沿いに花壇があって、季節の花が植えてあります。毎年この時期は このセリ科の花なんです。




セリ科ということは分かるのですが、あとで出て来るニンジンの花とは形がちがうし、植えてある場所が畑ではないので、これはいわゆるレースフラーワーの一種の ノラニンジン と呼ばれるものではないかと思います。
別名 ブラックレースフラーワー
地面に突っ伏して上を見上げて撮ってます。




その横の株は根張りが浅くて強風で水田のほうへ倒れ掛かっていました。




バックは田植えの終わった田んぼです。
ここ安城台地は明治用水の水を使ってますが、ニュースでご存じの通り、頭首工基礎がパイピングを起こし、堰に水が溜まらなくなりました。




明治用水はもともと農業用水として江戸時代に 都築弥厚が計画し着工した用水です。
(完成したのは明治12年のことです)
それがいつの間にか工業用水としての需要が高まり、こんどの事故でもポンプでくみ上げた水はまず工場への送水用として使われました。
今でも田んぼへの送水は4日に1日だということです。

こういう話を聞くと、アフガンで殺害された中村哲医師の
「100の診療所より1本の用水を!」
という言葉を思い起こします。

干ばつで清潔な水が不足し、喉の渇きに我慢できない子どもたちは泥水まで飲んでいたのです。
水がなければ、農業もできない。普段は温和な農民たちが水を巡って激しく争うことも。
中村医師は「ほとんどの病気は十分な食べ物と清潔な飲料水があればかからない。飢えや渇きというのは薬では治せない」と気づき、井戸掘りを始めました。
医師の仕事とはかけ離れた、長い長い闘いが始まりました。
(日テレ・特別授業「100の診療所より1本の用水路を!医師「中村哲」の生涯」より)




ニンジン

こんどはニンジンです。いわゆるとうが立った状態です。




あのニンジンがどんどん成長して私の背丈を超えるくらいに成長するんですから、たいしたものです。




花の咲く順番があって、雄性期→雌性期と移行する雄性先熟花です。




花弁は5枚、雄しべは5本。雄しべと花弁は互い違いについています。雄しべがある雄性期です。





今の時期、どの花も雄性期のようです。
雌性期になると、中央にピンクの雌しべが成長してきます。




ニンジンの花を撮ってると必ずと言っていいほど この赤いスジのカメムシに出会います。
さぞかし いい匂いがしておいしいんでしょうね


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