外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

地方空港

2009-12-15 19:55:26 | 社会全般
週末にTVニュースを観ていたら、慢性赤字に苦しむ地方空港で、移動式水族館を設置して伊勢エビやヤドカリを地元の子供たちに鑑賞してもらって空港の認知度を高め、ひいては利用率を高めようという地方公共団体の試みが紹介されていました。

正直に申し上げて、末期的症状というか、断末魔のあがきというか。

こんな無益な試みに、公費の投入を承認した地方公共団体の感覚も私の理解を超えています。

空港に限らず、ホテル、オフィスビル、賃貸マンション
…いわゆる「箱モノ」は固定費の占める割合が圧倒的に高い費用構造なので、当初の見積もりが適正であれば、建設後の収益が長期間安定して見込めますが、万が一、過剰に見積もった需要見込みに基づいて建設してしまうと、完成後は値引きか売却ぐらいしか経営努力の打つ手が無いのです。

不動産市場での売却が見込めない空港施設では、空港使用料の値引き、もしくは自衛隊や米軍などに引き取ってもらうしか方法がありませんので、地方財政への影響は重大なものとならざるを得ません。

こと左様に、いったん作ってしまったら、経営努力でカバーできる部分が極めて限られていて、ジワジワと確実に自己資本を毀損していくのが、「箱モノ」の怖さです。

それならば、当初の収支予想をきちんとやれば良かったとの意見もあるでしょう。

しかし、長期の収支予測は、利用率、人件費、賃料水準などの数値を少し調整する(鉛筆をなめる)だけで、黒字にも赤字にもなる代物。

公共工事の収支予想では、政治、議会、地元経済界などの圧力の下では、しばしば歪められてしまいます。

地域開発プロジェクト融資の審査を邦銀で担当していたとき、役員室に呼びつけられて「この第三セクターの収支予想表を作ったのは君か! ○○知事がご立腹だ。何とかならないのか。」などと叱責されて、数値を見直しせざるを得なかった、実に嫌な思い出が蘇ります。

政治家、公務員、建設業界… 
税金で全て尻拭いさせるつもりの無責任な人々が声高に叫んで、どうしようもない「箱モノ」或いは道路や橋を国中に作ってしまった日本。

例えば、海を渡る立派な橋ができたのに、通行料が高すぎて、その橋の下を通るフェリー便も引き続き運航されているという異常な現実。

これまで投入した資金を考えたら「何とかして今のまま事業継続を」という希望を抱くのは仕方ないことですが、事業廃止/資産処分という選択肢に真剣に向き合うことが大切です。

伊勢エビを子供に見せて「私たちも努力しているんです」という地方公共団体の言い訳に、金と時間を使う愚は、許してはいけません。


さて昨夜は、enjinさんの企画で、野球部の下級生たち数名と高田馬場でチャンコ鍋を食べました。

若い彼らと一緒に鍋を突っつくのは、本当に楽しいです。

12月半ばにして、飲み過ぎで早くもバテ気味ですが、現役部員たちから元気をたっぷりいただきました。

年内の野球部の練習は22日まで。
23日に大掃除が行なわれて、オフに入ります。
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Hurray Hurray WASEDA

2009-12-15 19:15:10 | スポーツ全般
「フレー、フレー、ワ・セ・ダ」「フレー、フレー、ケ・イ・オー」と応援団同士がエールを送り、戦いの前にお互いの健闘を祈り、戦いが終わったらお互いの健闘を讃え合う。
今や大学スポーツから幼稚園の運動会まで、当たり前のように使われています。

この「フレー、フレー」が英語の“Hurray”から来ている言葉だと、最近になって初めて知りました。

明治38年の早慶戦で、早稲田が初めて応援に使ったものなんですね。
私は「帽子や旗を振る」あるいは「勇気を奮う」あたりが語源かとばかり思っていました。

英語なのですから、日米大学野球でも堂々と使えるわけです。
Hurray, Hurray, WASEDAを直訳すると、「いいぞ、いいぞ早稲田」「やったぞ、やったぞ早稲田」というような意味となります。

英語だとすれば舌を巻いてRを正しく発音すべきということになるのですが、今や日本語として完全に定着している表現ですから、改めて気にすることもないでしょうね。

世の中には、知らないことがたくさんあります。
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