外苑茶房

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「ヒロコ」ウルトラの女神_ 誕生物語

2011-12-07 18:30:29 | 映画、テレビ、漫画
このブログで何度も話題にしている「ウルトラQ」(1966年からTBS系列で放送)。

そこに、報道カメラマン「江戸川由利子(由利ちゃん)」役でレギュラー出演していた桜井浩子さんの自叙伝が出版されています。
(小学館。1575円)

本のタイトルにあるとおり、当時の怪獣映画ファンの子供たちにとって、桜井さんは、まさに女神。
私よりも10歳年上でいらっしゃるので、ウルトラQが始まった時に桜井さんは二十歳を過ぎた頃という計算になります。
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さて、東宝映画に登場する怪獣たち(ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラ等)が重厚で得体の知れない不気味な印象を受けるのに対し、ウルトラ・シリーズに登場する怪獣たち(ペギラ、ガラモン、カネゴンなど)は、身近な印象があります。

この違いは、映画館の大スクリーンでしか見ることのできない、そして実際に登場するまでの前振りも長い映画系の怪獣に対し、小さな画面で30分間という制約の中でサッと登場してすぐに退治されてしまう、テレビ系の怪獣の宿命ということなのでしょう。

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きちんと調べたわけではありませんが、数多くのウルトラ怪獣たちの中で最も知名度が高く、最多登場回数を誇るのは、バルタン星人に違いないと思います。

宇宙忍者と呼ばれるバルタン星人は、狡猾で憎たらしい悪役怪獣として登場しました。
ちなみに「フォッ、フォッ、フォッ」という独特の笑い声は、時代劇での悪代官の高笑いをイメージしたものらしいです。

しかし、登場回数を重ねるうちに、後にはコミカルなキャラクターとしても登場するようになりました。

例えば、麻雀マンガ「ぎゃんぶらー自己中心派」にもバルタン星人が登場。
フリーの雀荘に現れたバルタンが、大きなハサミの中に麻雀牌を隠し持ってイカサマをするという、ひどい役柄でした。

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バルタン星人の名前の由来は、「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれたバルカン半島をヒントに名づけられたという説が、現在は有力のようです。
しかし、私たちの世代では、世界的なアイドル歌手であったシルビー・バルタンから取った名前だと、永らく信じられてきました。




その類い稀な美しさで世界中の男性をとりこにした、シルビー・バルタン。
その美女の名前を、よりによって悪役怪獣の名前に拝借するというのは、大胆不敵というか、奇想天外というか、もの凄い着想だと子供心に感心したものです。

バルカン半島が由来だと言われると、「ああ、やっぱり」と納得するのですが、その一方で、「シルビー・バルタンであって欲しかった」と残念に思う複雑な感情も湧いてきます。
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YouTubeで、デビュー間もない頃のシルビー・バルタンが「アイドルを探せ」を歌う映像を見つけました。
映像の中で、天下のビートルズの面々までが、すっかり彼女に骨抜きにされてしまっているような写真も紹介されます。

携帯用リンク

パソコン用リンク

なお、法学部でフランス語を第二外国語として選択していた私ですが、再々履修クラスまでモツレ込んで、やっとの思いで「可」を取って卒業に漕ぎつけた、苦い苦い思い出があります。
それゆえ、「アイドルを探せ」の歌詞の和訳は、見送らせていただきます。
(;^_^A
Comments (3)
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