日本の銀行には、じゃぶじゃぶ、金が余っている。
しかし、先進企業の設備投資に向かうべき期待と裏腹に、企業には、今後の企業戦略が確立してない。
金をどこに使うべきか、自信が持てないでいる。
では余った金はどこに行くのか。
日本の低い金利で借り入れた資金は、高金利の諸外国に向かう。
その辺を、今日のウォールストリートジャーナルが下記のように報じている
引用始まり
日本は新たな「キャリートレード」を開始した。そこでは世界の投資家が円を超低金利で借りて、それを他の通貨に交換し、もっと高いリターンを求めて投資する。日本は近年キャッシュ不足で苦しんできたのではなく、資本の生産的な利用の欠如に苦しんできた。経済改革が欠如したままだと、安倍氏の創出する新しい流動性の大半は海外に向かってしまう。
引用終わり
特に、新興国の市場が危機にさらされそうで、日本国内の投資にはまわりそうにもない。
安倍さんの言う「第三の矢」の中身が見えない状況で、実体経済がよくなるとは言い切れないのではないだろうか。
世界に冠たる日本の製造業は、日本国内にはもはや存在しないのかもしれない。ソニーが、パナソニックが、東芝が、シャープが、三菱が、NECが、富士通が、みんな次期戦略を見失っている。元気な一人勝ちは自動車ぐらいのものだろう。
本当に、日本の将来の産業構造をどう持っていくのか、注目したい。
農業の改革は避けて通れないと思う。