72年目の終戦記念日が終わった
安倍さんの挨拶は、全く気持ちが籠っていない型通り。近隣諸国に対する第二次世界大戦をひき起こした日本としての謝罪もない。一方、天皇陛下のお言葉には、それがあった。
最近、北朝鮮のICBMの発射試験について、日本が特に波立っている。グアム周辺に、試射をするということに大騒ぎをしているのは、日本だけだ。
挙句の果ては、小野寺防衛大臣が、国会との根回し、自民党との根回しもなく、北朝鮮のICBM基地を攻撃する計画を立てていると、一方的に発表した。安倍さんは、山口で盆踊り大会に出て浮かれている。そして、これについてのコメントはない。
小野寺さんは、「日本の存在危機事態」と認定して、迎撃態勢のみならず、集団的自衛権の行使を拡大解釈して、北朝鮮の基地まで攻撃するという。つまり、「安保法制」で認められた、アメリカとの共同作戦という話になる。
これって、もし攻撃したら、間違いなく北朝鮮と日本の戦争になると思わない?? 僕は、そういう状況になると思う。
しかし、このことについて、メディアはお盆休みの故か、コメントしていない。そういう「想像力」が無いのだろうかと危惧する。
最近読んだ本で、
リベラルアートとは、「総合的判断力」と「批判的思考力」を育て、ポヒュリズムからは隔絶した「市民」を育てる科学だと定義した本に巡り合った。
「社会科学」、「人文科学」、そして「自然科学」を学習し、統合して自分のものにして、一人前の市民になるという考えが基本だ。
(”知の技法“ 丹野義彦 東京大学出版会)
こうした基本的な力を持たない日本国民が増えて、ポピュリズムの流れに乗った横並びの思考と行動が、蔓延しつつあるのでは…と考えさせられた。
一番驚いたのは、「グアムに旅行に行きたいのですが、どうすればいいですか」と、メディアに訊いてきたという。
「馬鹿野郎! それこそ、自分で考えることだろう!」と口走ったじぶんがいた。
日本人の質の劣化が進んでいるようだ。