種なしアケビ

一時期、チームは突然変異育種に取り組んだことがあります。
イオンビームという放射線を照射する最先端の技術で
理化学研究所の先生方のご協力を得て何年か取り組みました。
今も誕生したキキョウは大切に温室で育てています。
その際、キキョウ以外にもバラやキク、クリスマスローズなど
いろいろな対象植物がリストアップされ実行しましたが
今も覚えているのがこの「あけび」。
残念ながら照射はできませんでしたが、とても面白い発想でした。
イオンビームを照射すると種ができなくなることがよくあります。
ご存知の通り、アケビはバナナのように見えても中は種だらけ。
口に入れては種を吐き出して食べるのですが
あまりに種が多いのでほとんど捨てることになります。
食べるというしろものではないのです。
でもバナナはどうでしょう？
美味しく食べることが出来ます。
これは種がないからです。
しかし昔、バナナには種がありました。
おそらくアケビのように食べにくかったと思うのですが
突然変異によってある日「種なしバナナ」が誕生します。
それが私たちが今、食べているバナナです。
今度、バナナを輪切りにてみてください。
中に黒っぽい種のあとが見えます。
もし種なしアケビができたらバナナのように
いっぱい食べることができるはず。
おそらく甘いデザートフルーツとして世界でも人気になるはずです。
残念ながらチームは種子の準備ができず実験できませんでしたが
ぜひ誰か挑戦してほしいものです。

「戸の里」でマタタビ発見！

この植物は猫を狂わす？「マタタビ」です。
成分が猫の脳に刺激するので、猫の麻薬ともいわれます。
でもなんとかこの木がマタタビであることを照明しようと
いろいろ枝の下を覗き込んでいると
きのこのとなりに実を発見しました。
この緑の不思議な形をしているものがマタタビの実なのです。
マタタビを使ってマタタビ酒を作ることは知っていますが
その他の活用法は意外と知りません！
調べてみるとお茶にしたり、
味噌漬けにして食べたりするようです。
戸の里山はもう秋まっただ中という感じです。
それにしても馬仙峡の展望台は高いところにあります。
観光地でもなく駐車場もありませんが、
ぜひ高所好きの方は一度登ってみてください。
自動車なら二戸市からすぐです。

あさチャンロケでみつけた葛

チームの２年生が先日、
観光プランコンテストの話題でTBSのあさチャんに出演しました。
もちろん生出演ではありませんので、事前にロケを２日間も行いました。
これはそんなロケ先である二戸市馬仙峡の展望台付近でみつけた２種類の植物。
決して珍しい植物ではありませんがわかりますか？
ひとつはクズ（葛）。マメ科のつる性植物です。
高速道路の脇などいろいろなところに生えています。
写真ではわかりませんが、よく見ると赤紫の花が咲き、
小さなエダマメのような実がついていました。
日本では京都の「吉野葛」が有名ですが、
調べてみると葛とサツマイモ澱粉を混ぜて作っていることがわかりました！
葛だけで作ったものは「吉野本葛」というらしくとても高価だといいます。
こういうものこそ人工栽培できたら自然保護にも貢献できるはず。
本葛で作る葛餅復活のため、
栽培研究に取り組むというのも意義があるかもしれません。
もうひとつの植物は左端に映っている白くなった葉がヒント。
山でよく白い葉を見かけますが、これがなんだかわかりますか。