花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ハイテクな遊具

2019年07月08日 | 環境システム科
大型水耕温室で野菜栽培が始まっています。
これはレタス。まだ小さいので姿も見えません。
ここで注目したいのが栽培ベッドを照らしているLED装置。
赤紫に輝いているように見えます。
しかし実際は赤と青のLEDがそれぞれあり
同時に照射することでこのような色に見えているのです。
ハンターズの先輩であるチームフローラは
この人工光による植物栽培を今から10年以上も前から取り組んでいます。
当時はどの色にどんな効果があるかまだ専門家も研究している状況。
したがって参考にできる論文もあまりありませんでした。
そんなことからフローラの初代メンバーが学会で
人工光の効果を発表すると大学生も先生方も
皆さん大変興味深く質問されていました。
あれから10年、今ではその効果も解明され
当たり前のように人工光を使えるようになりました。
ありったけの小遣いをはたいてライトを購入して
自分たちで自作設置した時代はもう昔です。
でもその長年の経験でフローラは目的に応じてマニュアルなしでも
波長や照射時間を選択できる力を持てるようになりました。
さてこのLED。コントローラーで青と赤の
光量のバランスを変えることができる優れもの。
南極の昭和基地に入っているものと同機種です。
環境システム科の生徒はこんなハイテクで遊んでいます。
このような学科の学習を中学生に公開するのが体験入学。
今年は7月31日の予定です。
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駐輪場

2019年07月08日 | 学校
ここは駐輪場。自転車通学している名農生が自転車をとめる場所です。
たくさんの緑の葉が屋根がわりになって日差しを弱めてくれるので、
ここは夏でもひんやりできる避暑地となっています。
しかしとまっている自転車はあまりありません。
それはどうしてでしょうか。
実は生徒の多くが保護者の自動車による送り迎え、
そして電車やバスを使った通学になったためです。
かつてはバイク通学生(とはいっても原付ですが)もいたのですが
現在はこの制度を利用する生徒はいません。
バイク免許取得は水田の水管理など家の農作業を手伝うというのが条件。
それだけ農家の子弟が減少し、また農家の子弟でも
手伝いがいらないぐらい機械化が進んでいるのだと思われます。
さて水田の水管理といいましたが、
農家は水田にいつ水を入れて、いつ止めるのでしょうか?
一般的に水は朝止めて、夕方に入れるが正解。
日中は冷たい水の流入を抑えるとともに水深を浅くし
逆に夜は水を入れる作業を毎日しているのです。
その理由は光合成。日中は温度をあげて光合成反応を活発にさせ
夜は温度を下げてイネの呼吸量を抑えるためです。
当たり前ですが、農家のおじさんたちは
きちんと植物生理に基づいた管理をしているのです。
たくさんの水田の水を入れたり出したりするのは広いだけに時間がかかります。
だから手伝う生徒もバイクが必要で、そのため特別に通学も認めていたのです。
バイクがなくなった駐輪場から現在の農家事情が見えてきます。
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