花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

マツヨイグサの誘惑

2019年07月23日 | 学校
マツヨイグサが黄色の花を咲かせる季節となりました。
ツキミソウと呼ばれることもありますが
本当のツキミソウの花は黄色ではありません。
同じマツヨイグサの仲間ですが白からピンクに色変わりする花なのです。
「富士には月見草がよく似合う」とは太宰治の小説「富嶽百景」の名文句ですが
「黄金色の月見草の花ひとつ」という文も出てきます。
したがって太宰の月見草はマツヨイグサだともいわれています。
さてそんなマツヨイグサですが、
かつてフローラが花のネクターガイドを調査していた時、お世話になりました。
ネクターガイドとは植物が昆虫に発信する蜜のありかを示す蜜標。
昆虫が見ている紫外線で撮影すると花に浮かび上がってくる模様をいいます。
名前のとおりマツヨイグサは日中、
他の花とチョウやハチを奪い合うことを避け、
ひっそりと夜に咲き、蛾を招く生き方を選びました。
誘惑する武器は強い香りと大量の蜜といわれ
紫外線が利用できないため
ネクターガイドについては記載している資料はありませんでした。
そこでネクターガイドなど持っていないだろうと仮説を立て
撮影に臨んだところ、なんと立派な蜜標があるのです。
これはどうしてだと検討した結果、こんな結論を導き出しました。
マツヨイグサの咲く時間は夕方から朝まで。
つまりまだ明るいうちから咲いているのです。
また受粉を手伝うスズメガは夕方から飛ぶことがわかりました。
つまりこの時間帯はネクターガイドを活用できるのです。
夜は甘い蜜と強い芳香で誘惑、
それでもダメなら朝夕もネクターガイドで蛾を誘う。
かなりしたたかな作戦だと思いませんか。
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フダンソウ

2019年07月23日 | 研究
ハンターズが栽培している葉菜。
名前はフダンソウといいます。
漢字で書けば「不断草」。
つまり年間を通してたえず利用できるという野菜なのです。
理由は暑さに強いこと。猛暑でも育つので助かります。
食べたことがないという人もいるかと思いますが
最近はサラダでときどき使われます。
ホウレンソウのようで茎が赤かったり黄色だったりする野菜です。
このようにお洒落に使われる時の名前は「スイスチャード」。
でもフダンソウと同じ野菜です。
さてハンターズの彼が育てているフダンソウは緑のタイプ。
それにしてもずいぶん大きさが違うと思いませんか。
右の小さいものは普通に育てたもの。
とはいってもわずかな堆肥しか入っていません。
それが左に行くにしたがって大きくなっています。
これは肥料の効果。
肥料成分の違いによって差が出ています。
おそらくこのような生育をするはずだと予想はしていましたが
まさに絵に描いたような結果となりました。
これはとても珍しいことです。
さて彼の調査はもう一種類の野菜の収穫で完了。
まもなくゴールインです。

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