花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

脱出ゲーム

2021年08月13日 | 学校
麗峰名久井岳を背に、一級河川の馬淵川が南部町のど真ん中を流れています。
この川の源流は岩手県の葛巻方面。今見ている方角です。
諸説あるようですが、アイヌ語で大きな川を意味する「マベツ」が
名前の由来ではないかといわれています。
このようにゆったりと穏やかに流れている馬淵川ですが
時として氾濫を起こす川でもあります。氾濫の原因は岩手県に降った雨。
かつて名農の代名詞であった「気象班」に関わっていましたが
主担当の先生は台風など大雨を降らす低気圧がくると
常に天気図を眺めては、氾濫の予測をしていました。
当時はインターネットなどなかったため
リアルタイムに情報を得る方法は船舶用の気象無線。
受信した天気図をFAX用紙に印刷しては分析していました。
時々手にとって見ましたが、情報はプロフェッショナル用。
素人には難しかったのを覚えています。
岩手県の雨量を見て「氾濫する」と判断しますが
本当にその数時間後には馬淵川の支流があふれ
南部町周辺は大洪水するのには、毎度のことですが驚いたものです。
それも気象観測所のある第1農場は3mも水没するのです。
そのため氾濫するわかったら、それは大忙し。
短時間でここから脱出しなければなりません。まさに時間との競争です。
また脱出する前に農機具、農産物を高台に運ばなければなりません。
生徒ともに農場にある背の高い収納倉庫の屋根裏に何度も登って
気象観測の貴重な資料や機材を運び入れたのを今も覚えています。
近年の大洪水は10年前ですが、昨年も避難指示が出されています。
これから台風のシーズン。令和になった今も日頃から脱出の準備が必要です。
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川を楽しむ文化

2021年08月13日 | 学校
先ほどと同じ場所から180度反転して今度は馬淵川の下流を眺めています。
南部町を通り過ぎたら次は八戸市。
そして八戸港に着いた馬淵川は太平洋に流れ出ます。
源流から140km以上の長旅ですが、その間、
岩手県から八戸市までの流域の人々に飲料水や農業用水を供給しています。
そんな馬淵川では、よく釣り人を見かけます。
川面を流れる爽やかな風を受けて釣る姿は夏の風物詩。
もちろん釣りを趣味にしている名農生もたくさんいました。
ところが今年はまだ一度も釣り人にお目にかかっていません。
コロナ禍だから自粛しているのでしょうか。
出歩かない期間が長くなったので、若い人の釣りへの興味が薄れ
TVゲームにはまるインドア派になっていたらどうしましょう。
せっかく地域の自然が与えてくれた恵。
川を楽しむ文化を守ってほしいものです。
そういえば、かつて川にカゴを入れてカニを取っている人もいました。
お話だととても美味しいとのことですが、
こちらの風習は今も残っているのでしょうか。
さて今日からお盆。学校は3日間、完全閉鎖となります。
このところ朝の気温は20度を切っています。
夏風邪をひかないよう気をつけなければなりません。
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