花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

犯罪者の心理

2023年09月29日 | 研究
TEAM FLORA PHOTONICSは解散前年の2017年、
結成時から育ててきたたくさんのクリスマスローズを
職員室前のスペースにこっそり植えました。愉快犯です。
今回のイチジクも隠れて植えたので気分的には愉快犯。
ワクワクするのは、幸せホルモンのせいです。
これが犯罪者の心理でしょうか、またまた手を出してしまいました。
卒業後、もし学校を訪れた際に、このイチジクがまだあったら、
みんなで植えたこの日の記憶が一気に蘇ってくるはず。
観光地に行くと、つい自分の名前を隠れて刻んでくる人が昔からいて
問題になっていますが、このように記念の植物を
自宅に植えて自分だけの思い出を残してはいかがでしょうか。
でもFLORAは、単なる思い出作りで植えているのではありません。
温暖化を逆手にとってイチジクの経済栽培の北限を塗り替えるという
でっかい夢があるのです。来年、果実を手に入れられたら最高ですが
もし間に合わなくても「夢のつづき」として卒業後も楽しめるはずです。
「名もなき人々の挑戦」FLORAのプロジェクトXスタートです。
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近くて遠い宇宙

2023年09月29日 | 研究
馴化温室で一人ナガイモを栽培している男子メンバー。
早いもので研究を開始して、まもなく6ヶ月になろうとしています。
いつもそばに寄って葉や土を観察していますが
この日は少し離れて全体を眺めてみました。
するとどうでしょう。3つの区があるのですが
一番左の区の蔓がよく伸びています。
確かこれは慣行区。右の試験区はなぜか伸びに勢いがありません。
茎葉を伸ばす時期を栄養成長といいます。
それとは逆に、実をつけたり根に養分を蓄える時期を生殖成長といいます。
彼は2つの試験区を考案しましたが、
目標は慣行区より勝るのではなく、同等の収量を確保すること。
しかしどうやら彼の試験区は、何かが栄養成長を阻害しているようです。
栄養成長は生殖成長と密接な関係にあります。なんだか不安です。
不安を助長するのが、トラブルが見えない地中で起きていること。
まるで遠く離れた宇宙を旅する探査機「はやぶさ」が故障した時と同じです。
彼のナガイモは目の前にあるのですが、土を掘り返すわけにはいきません。
対処法は、お医者さんのように、どれだけ多くの要因を想像できるか。
しかし、なかなか難しいものがあります。
彼の不安は、わずが地下10cmという手が届きそうで届かない宇宙で起きています。
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