名久井農業高校は青森県の太平洋側にあります。
中でも南部町のあるこの地域は三八地方と呼ばれています。
三八地方には南部太ネギ、糠塚キュウリという名物があります。
また妙丹柿、食用菊という秋の味覚もあります。
名農は野菜研究班を中心に、これらの名物作物の研究を行い
農業クラブで大きな成果を挙げていますが、妙丹柿と糠塚キュウリだけはまだ。
現在も研究は続いているのでぜひ輝かせて欲しいものです。
さてこれは食用菊。農業クラブ長野大会で日本一を受賞し、
全国大会に文部大臣賞を設けるきっかけを作った名農ならではの研究テーマです。
実は草花班時代の2代目TEAM FLORA PHOTONICSも、
食べる花という理由で食用菊の研究にトライしたことがあります。
それは育種。当時、協力してもらっていた理化学研究所お得意の
重イオンビームによる突然変異育種です。
もし変異種ができたら挿木で簡単に増やせます。
ぜひ「名農1号」という名前をつけようなど計画しましたが悲劇がおきます。
なぜなら梅雨が明けず夏も長雨。冷害のため、照射したさし穂が腐敗してしまったのです。
そんなことで断念しましたが、やろうと思えば交配でもできるはず。
食用菊の新品種は地元では最近耳にしません。
また山形の「もってのほか」のような赤い花もありません。
新品種の作出。誰かトライして欲しいものです。
先日、ハクチョウが飛んでくるのを見ました。
三八地方を代表する良食味品種の「阿房宮」の収穫はこれからです。