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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

流浪の民

2022年02月23日 | 研究
フローラハンターズのメンバーが大きな装置の扉を開けています。
これは定温器。庫内の温度を一定に保つことができる装置で恒温器ともいいます。
現在、塩害対策に取り組んでいる彼女たちは、この装置を使って実験中です。
ビーカーや大きな容器にいれた液体や土を出し入れしていますが
なんとなく業務用の大型オーブンを使って調理しているようにも見えます。
何をやるにも初めてのことばかり。生物工学や農芸化学ではないため
このような実験は、なかなかしないので戸惑ってばかりです。
果たしてどんなデータを得ることができるのでしょうか。
そしてそのデータはどんな意味があるのでしょうか。
実験をするも苦労、しても苦労。
頭がパニックにならないように整理したいものです。
さてフローラハンターズがいつも実験に使っているのは土肥実験室。
常に作業と分析が行われているので、散らかし放題です。
しかし3月1日は卒業式。その後はすぐに高校入試。
この部屋をきれいに片付け、しばらく退去するよう指示されています。
とはいっても分析を止めるわけにはいきません。
高校野球で甲子園を使えなくなった阪神タイガースのように
ホームの土肥実験室を追われたフローラたちは
しばらくの間、いったいどこに行けば良いのでしょう。
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謎のシール

2022年02月23日 | 生物生産科
生物生産科の生物工学実験室で見つけたのはオガクズ?が入ってるガラス瓶。
間違いなくキノコを育てるための培地です。
現在、生物生産科や環境システム科でキノコ研究が行われているので
どちらのものかは分かりませんが、たくさん並んでいます。
一般的なキノコはオガクズに栄養分と水と種菌を加えて培養しますが
そのままだとオガクズについている雑菌だらけになります。
そこで種菌を植え付ける前の培地をガラス瓶にいれて
オートクレーブで加圧滅菌します。
おそらくこれはオートクレーブに入れる前か、入れた後の瓶だと思われます。
ここで注目したいのは、ガラスの培養瓶の蓋に貼ってある丸いシール。
まるでろ紙のようですが違います。
キノコは当然呼吸しますが、この培養瓶は密閉されています。
なぜなら蓋をとって培養したら雑菌が繁殖するから。
そこで空気は通すけれど、少し大きな菌はすりぬけられないシールを貼っているのです。
無菌操作を行うクリーンベンチがこの実験室の無菌室には何台も設置されていますが
ここにも同じような仕組みが施されていて、これをメンブランフィルターといいます。
つまりこのシールはメンブランフィルターの役目をする特殊シールなのです。
キノコは菌糸がぐんぐん伸びて瓶一杯になるのを比較的短期間で観察できるため
みんな楽しく取り組むことができます。
また人気のマッシュルームはオガクズではなく土で栽培できます。
キノコいろいろ、春になるのが楽しみです。
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危機一髪

2022年02月22日 | 研究
これはフロータハンターズの農業系類型の二人。
こちらが忙しくなってきたので、
先日一人が実験前日に三和土作りの準備をしてくれました。
もう準備万端だと思ったのですが、実験開始直前に来てまた作業を始めました。
話を聞いてみると、どうやら一部材料の配合量を間違えていたというのです。
「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」とか「喝!」といいたいところですが
人が行う仕事なので間違いはつきもの。よく事前に気がつきました。
間違ったことすら気がつかなくなってきたこちらに比べれば「あっぱれ!」です。
ただ最初から二人でやればチェックできるのにと思う人がいるかもしれません。
しかし相棒は環境班初の高校球児。日頃から休日返上で白球を追っているので
余裕などないのは知っています。今後はトヨタではないですが
確認させるなど作業工程のカイゼンに努めたいと思います。
作った三和土の実験は3月上旬の予定。実は3月の課題研究は
高校入試の日程によりたった2回しかないという噂もあります。
なんとか危機を乗り切ったメンバーですが
また次なる第2波がやってきそうです。
学年末考査は今日で終了。三和土チームはテスト後、
作った三和土のブロックを水に浸漬する作業に取り組む予定です。
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きのこのこのこ

2022年02月22日 | 生物生産科
またまた生物工学実験室。
久しぶりに入ってみると毎回面白いものを見つけてしまいます。
ここは実験室の中に別部屋として作られた無菌室の一角。
試験官の中に白いカビの菌糸のようなものが育っています。
伺ってみたらやはりキノコ。何のキノコかは聞きそびれましたが
試験官で培養しているようです。これは生物生産科の研究ですが、
たしか草花班でもキノコ研究をしていたはずです。
また来年度、ソーラーパネルの下でキノコを育てるプロジェクトも
スタートする噂もあります。どうやら名農ではキノコ研究が静かなブームのようです。
かつて生物工学を担当した際、キノコの栽培研究を数年ですがしたことがあります。
生物工学では洋ランを扱うのが一般的ですが、開花するまで早くて3年。
取り組んだ生徒は自分の花を見ることなく卒業してしまうのです。
その点、キノコの培養は早く結果がでます。もちろん食べられます。
そんなことから取り組んでいました。
その際、ナメコに青いLEDを照射したら軸が短くなる現象を発見しました。
そこで国の研究所に問い合わせたところ、キノコは光を感じないので
波長で形状が変わることは考えられないというのです。
しかし何度行っても軸は短くなります。でも担当の生徒はまもなく卒業。
研究も終わってしまい、抱いた疑問はすっかり忘れてしまっていました。
するとその数年後、キノコに光受容体が発見されたという記事を見つけました。
やはりキノコは光を感じていたのです。
果たして波長が形状に影響を与えたかどうかはわかりませんが、
当時、赤や青などのLEDを照射すると形状が変わったのには
ちゃんと理由があったのかもしれません。
ぜひ研究の副産物であるキノコを販売して研究費にしてください。
でも無菌室でキノコを培養して大丈夫なのでしょうか?
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それぞれの持ち場で奮闘されたし

2022年02月21日 | 研究
2月中旬の課題研究。なんとこの回をもって2月は最終回で
このあと2週間は活動できなくなります。
そんなこともあってやることがいっぱい。
よく見ると、みんなそれぞれ何かに取り組んでいます。
実は3つに分かれて活動しているのです。
左側の数名は水質分析。大先輩のTreasure Huntersのように
三和土を透過してきた水の成分を測定しています。
先輩方の思考錯誤の中で獲得したことが
しっかり後輩たちのものになっています。
右端は何やら聞き取り調査をされているように見えます。
これは新聞記者さんの取材を受けているのです。
本来ならはみんなで楽しく取材してもらうのですが
このところ大忙し。主任研究員がいろいろ説明して
最後にみんなで写真に収まるということを繰り返しています。
取材対象は、先日環境系の大会で受賞した環境大臣賞について。
徐々にですが取材に慣れてきたようです。
では3つ目はどこにいるか分かりますか?
画面の一番奥、ホワイトボードの前に座っているメンバーがいます。
彼女は大学などの専門家の先生のアドバイスを受けながら研究を進めていますが
この時はMacBook Airで先生方にメールを送っていました。
このところ体調を崩している彼女。それでも課題研究には頑張って来ています。
女神フローラは、彼女にとって成長する貴重な体験を与えてくださっているようです。
今のフローラハンターズは全員が主役。FLORA ALL STARS!
それぞれの持ち場で奮闘しています。
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