菊地晴夫の美瑛写真家日記

美瑛・富良野の旬の情報や、最近の出来事をご紹介いたします。

山ウドとタラの木

2011年06月10日 | Weblog
 
事務所裏には私有地が500坪ほど広がっています。
もちろんそんなには全く必要無かったのですが、もともと分筆されていたのがこの広さで、合計では700坪ほどあります。
この土地を東京に持って行けたら大資産家になれるのに、と思ったりもしましたが無理な話。
細々とですが、ハスカップや行者ニンニクを植えて楽しんでいます。
少し樹木を植えて回廊を造ろうと移住当初から思っているのですが手がまわらず、今頃の季節には腰あたりまで草が伸び始め毎年諦めていました。
でも、今年こそはやるぞ、と強い信念をもって頻繁に草刈りなどを行っていたやさき、近くに住む写真家でオーガニック野菜などを栽培しているTさんが、タラの木が増えすぎて困っている話をブログで見つけました。
「これは譲ってもらえるかも」
早速メールしたら、いくらでも掘り出して良いということになりいただいて来たものです。

タラの木は繁殖力が強いので植える場所を考えた方が良い、というアドバイス通り、隅っこに植えることにしました。
1年で50~60cmは伸びるらしく、来年はもしかしたら美味しいタラの芽をいただけるかも知れません。
一般に出まわっているタラの芽は、挿し木にして収穫するものなので味と香りが今ひとつです。
このタラの木は枝にもトゲがびっしりと生える、文字通りの天然物。
きっと美味しいタラの芽になってくれると思います。

写真は移植したタラの木(右)と、こちらもいただいてきた山ウド。
これらの為にも今期はしっかり管理しないといけないな~。

チャリーティ写真展

2011年06月10日 | Weblog
昨日、「東日本大震災 被災者支援 チャリティ写真展」のご報告をさせていただいたのですが、早速お買い上げいただいた方からメールが届きました。
(2点ともご購入とのこと)
「開催当日は10時前に行ったのですが、既に会場入り口前には長い列が出来ており、整理券が配られていました。
一番の方は朝の4時半から並んだそうで、会場は盛況どころか、さながらバーゲン会場のような状態でした。」
ということでした。
今後もこのような催しが続くと思いますので、皆様のご理解と暖かいご支援をいただければ幸いです。
今回ご購入賜りました東京在住のSさんには、改めまして、心よりお礼申し上げます。

青い池 美瑛・富良野カレンダー2012

2011年06月09日 | Weblog
 
美瑛・富良野大型カレンダー2012、写真解説のページから

<春霧の青い池、立ち枯れの木映す>
砂防ダムによって出来た「青い池」は、独特の蒼味を帯びた幻想的な溜池で、今や丘に変わって美瑛の観光の柱になりつつある。
近年、あまりにも観光客が多くなり、駐車場の整備や池の周りに防護柵などを取り付けるようになった。
みんなが鑑賞できるよう整備することは大いに賛成だが、あまり手を加えると自然さが失われてしまう。うまく両立するような方法を考えてもらいたい。

◇ 撮影:美瑛町白金 Mamiya 645AFDII , SEKOR 55mm-110mm, f/16, AE, RVP

美瑛・富良野大型カレンダー2012

2011年06月09日 | Weblog
 
昨日は一気に30度。
北海道はやることが大胆だ。
つい先日まで霜が降りていたと思えば、今度は真夏日です。
お隣の上富良野町は昨日日本中で一番暑かったようで、TVの全国版で紹介されていました。

そんな暑いさなか、美瑛・富良野カレンダー2012の、大型カレンダー刷り出しに出掛けていました。
これで3種類ともすべて終了ということになります。
こちらも表紙は青い池。
来年のカレンダーは、この人気にあやかってすべて青い池で構成しています。
大型カレンダーの内容は、特に厳選作品集。
すべてフイルムで撮影したカットで、今までよりかなり自分好みの作品を選んでおります。
というのは、カレンダーというのは一般的には絵葉書写真の方が好まれます。
ある程度は売れてもらわないと採算が取れないというのも正直なところで、どうしてもそれらのカットを随所に入れざるを得ません。
でも、弊社では卓上、二つ折り、大型と3種類販売していますので、この大型に関しましては作品を発表するツールにしたいと考えております。
以前より増して今回はその傾向が強く出ていると確信しており、皆さん是非、乞うご期待!

チャリーティ写真展 結果報告

2011年06月09日 | Weblog
 
以前ご案内しておりました「東日本大震災 被災者支援 チャリティ写真展」の報告が届きました。

このチャリティ写真展は「公益社団法人・日本写真家協会」が主催したもので、出品作家259人、出展作品750点、総売上5,715,000円に達しました。
経費を差し引いた全額を、朝日新聞厚生文化事業団を通じて、被災された方々へ義援金として寄付される予定です。

私も2点出展させていただいたのですが、2点ともお買い上げいただきました。
一人の力は微力でも、みんなが集まれば大きなエネルギーに。
ご購入いただきました方へは、心より感謝とお礼を申し上げます。

緑の季節

2011年06月08日 | Weblog
 
緑風香る季節がやってまいりました。
昨日の気温は一気に上がって25度。
遅ればせながら、北海道にもようやく初夏が訪れたようです。
待ち焦がれていたエゾハルゼミも、一斉に大合唱。
うるさいほどで、いつもより大きな声で鳴いているような気がします。

この3日間はご案内。
晴れたり、曇ったり、また雷雨があったりと、天気に翻弄されながらも一喜一憂しながらの撮影でした。
この時期は日の出が4時前後。
出発は当然その前になるので3時起きになってしまいます。
夕方終了するのは7時半。
以前は多い月で20組くらいのご案内を難なく行ったのですが、還暦も近くなってくるとちとしんどくなってきます。(笑)

この写真はマイルドセブンの丘近くにある赤麦畑。
中央の緑のラインがその赤麦です。
昨日のカットは夕方の色。
白い大地を夕陽が褐色に染めています。

耕されたばかりの美瑛の大地は実に美しい。
あまり観光客には知られていない、この季節限定の風景です。

Canon EOS5D MarkII EF70-200mm F11 AE

最低限は必要です

2011年06月04日 | Weblog
 
昨日、「あまり色にこだわるのはやめましょう。」と言ったのですが、
しかし、最低限の色を表示してくれるPCとディスプレーは必要です。
これを制御するのが「グラフィックカード」と呼ばれるもので、写真や絵、あるいは文字を画面に表示するための部品です。
画面にどれだけ高度なグラフィックを高速に動かす事が出来るか、あるいは綺麗な絵を表示出来るかなどは、このパーツの性能によって決まります。
Mac PCはどのような機種でも、綺麗に写真が表示できるようなグラフィックカードが標準装備されていて、上位機種になればなるほど性能の高いカードが積まれています。
Mac PCはもともと値段が高いというのも、こういった理由があるのかも知れません。

ただ、ビジネスユースのPCには、あまり写真や絵を意識していない機種もあります。
文字を中心とした、いわゆるビジネスソフトを使うパソコンです。(特にWindows book機種など)
「あまり色にこだわるのはやめましょう。」といっても、こういった機種では写真の管理は正直出来ません。
先日、依頼の写真が出来上がり、先方のPCで確認してもらったのですが、色が全くのらなくて慌てて自分のMac PCを持ち込むという事がありました。

ですので、もしデジタル現像や写真の管理を行おうと考えてる人は、一度自分のPCのグラフィックカードの性能をお調べください。
機種によっては、安価でグレードアップ出来るものもあります。
「今まで見ていた色は何だったんだろう」なんて事も起こりうるかも知れませんよ。

写真はMac PROの色の心臓部であるグラフィックカード
RADEON 4870 512MB For Mac Pro というボードです。

色について

2011年06月03日 | Weblog
 
前回につづき、ちょっとまじめな写真話です。

デジタルカメラになったことで、撮り手側の作業が大幅に変わってきたのは周知の通りです。
ご案内する方々からも、カラーマネージメントの質問を受ける機会が大幅に増えてきました。
デジカメになって皆さん、かなり迷い悩んでいるようですね。
当然、私もそうですが、
「それってあまり考えすぎる必要無いと思いますよ。」

カラーマネージメントはきちんと行った方が良いにこしたことはありません。
ただ、それを行うにはそれなりの機材購入など、投資も必要になってきます。
PCと付随するソフト関係はもちろんですが、ディスプレー、プリンターなど周辺機器も揃えなければなりません。
弊社では部屋全体を規程の明るさにするために、D50と呼ばれている「色評価用蛍光灯」まで使用しています。
なんだかんだといろんな事をやってますが、前回のブログでも書きましたが、一番大切なことは良い写真が撮れるかどうかに尽きます。
では、良い写真とは何かといいますと、私の場合は「心で撮り、心を伝える」というものです。
つまり、これは生涯の課題でもありますが、伝える事が出来るかどうかです。
カラーマネージメントをしっかりやったことで、撮影した作品のレベルが上がるということでは決してありません。

タイトル写真は音楽を奏でる楽器です。
たとえば、このバイオリンがストラディバリウスで、このチェロがモンタニァーナで、そしてこのピアノがスタンウェイだったとします。
非の打ち所のない名品で、このすばらしい楽器を使用したとしても、人を感動させる演奏ができるかどうかはその演奏者しだいだからです。
心のこもった演奏は感動を与えます。
子供達が汚れのない歌声で一生懸命歌っている音楽会などでは、胸が熱くなり自然に涙があふれてきます。
お世辞にもうまいとは言えない歌ですが、それに感動すると言うのは、耳で聞いているのではなく、目で見ているのでもなく、心で聴いてそして心で見ているからです。

写真も同じと思っています。
人に訴えかける写真は忠実な色再現では無く、その時に感じたものが写し込まれているかどうかです。
その感じたものとは、撮影者それぞれの感性と言うことになるでしょう。(だから怖いという面も出て来ますが・・)

ですから写真を撮る皆さん、あまり色にこだわるのはやめましょう。
もっとやるべき事は沢山あり、そして以前のようにもっと楽しみましょう。

つづく

刷り出し終了

2011年06月02日 | Weblog
 
「2012年 美瑛・富良野カレンダー」二つ折りの刷り出しが終了しました。
朝から印刷所に詰めて、色をチェックしながらの本印刷です。
通常は版下色校正という行程で写真の色味調整などを行うのですが、そこでOKを出しても私は必ず刷り出しにも立ち会います。
色に対する見方や見え方は人によって多少違ってくるからです。
大きな印刷機を回すオペレーターはプロ中のプロですが、やはりその感覚は微妙に異なります。
版下色校正で出した色を忠実に本印刷で再現できるよう、刷り出すときに何度も注文を付けながらテスト印刷を繰り返し見本に合わせていきます。
一度色を修正するたびに沢山の紙を使うので、かなりもったいない話ですが致し方ありません。

でも、私がこだわるのは細部の色ではありません。
少し矛盾するかもしれませんが、正直色はある程度合っていれば問題無く進めます。
最も重要視するのは写真全体のイメージです。
写真を撮るという行為は、その時に何かしら心に触れるものがあるからです。
その時の思いが、物理的に印刷された1枚の紙から伝わってくるか、あるいは伝えているかです。
作家さんによっては細部の色を最優先に重要視する方がいます。
それはそれで大切なことですが、特に風景に関しては鑑賞者が実物の色を知っている訳ではありませんし、また、カメラという道具で捉えた色が果たしてそれが本物の色なのかどうかこれも疑問です。
フイルムもメーカーによって発色が違うし、デジカメもメーカーによってその色は大きく異なります。
こだわって出した色にしても、人間はその忠実な色再現に感銘を受けるわけではないからです。
逆を言えば心に触れるような作品を撮れるかどうかにも繋がります。
発表すると言うことは、試されているということ。
「心で撮り、心を伝える」、ということを念頭に置いて撮影していきたいと常々思っています。

<つづく>