1976年に出版された「ジョニー・デッドライン」という作者の最初の本から、作者自身が約50編を選んで翻訳されて、1989年に出版された本です。
新聞にコラムを書きはじめた二十代(初めて任されたのは23才!)から三十代の初めにかけてのコラムなので、作者自身も認めているように稚拙な部分もありますが、街に飛び出して自分自身でコラムのネタを探し出して書くという彼のスタイルが良く表れています。
後年の円熟味はないけれども、その分、変な保守性がなくて、その視線は対象に対してニュートラルに注がれています。
日本語の題名は妙に気取ったものですが、いつも締め切りに追われて、コラムのネタを探し回っている(彼自身認めているように、時にはかなり作為的です)作者を、原題の「ジョニー・デッドライン」は良く現しています。