1995年に公開された、人気アクション映画シリーズの第3作です。
季節もクリスマスではないし、主演のブルース・ウィルス(髪が薄くなり始めています)以外の出演者も違うので、かなり雰囲気は変わっています(ただし、監督は第1作と同じです)。
この作品では、主人公は警察の一員(ただし、事件が起こったときには停職中でしたが)として活動するので、前二作の権力者への批判は影を潜め、たんなるテロリストとの戦いになっています。
また、妻も事件には巻き込まれていない(電話でしか登場しない)ので、彼の活躍の最大の原動力であった彼女への愛情も関係なく、彼がここまで体をはってテロリストと戦うモチベーションには説得力はありません。
そうしたストーリー上の弱さを補うようにして、「Simon Saids」(サイモン云わく)で始まる犯人の謎掛けと、それを主人公と相棒の黒人の民間人が必死で解くという味付けがなされています。
この「Simon Saids」は、日本人には馴染みがないのですが、アメリカ人などには定番の言葉(誰かの支持に他の人たちが従がう遊びなどに使われます)ですし、謎掛けにはやはり欧米人には馴染みのあるマザー・グースのパロディや昔のアメリカ大統領の名前などが使われています。
でも、「Simon Saids」と聞くと、私などのオールド洋楽(死語ですね)ファンは、1967年に発売された1910フルーツガム・カンパニーのこの題名の曲の軽快なメロディが浮かんできてしまいます。
話が脱線しますが、この曲を皮切りにその頃はやった内容はないがノリのいい音楽は、バブルガム・ミュージックと呼ばれました(他に私が好きだったのは、オーシャンの「サインはピース」やエジソン・ライトハウスの「涙のハプニング」などです)。
こうした曲の音源はディジタルにエンコードしてあるので今でもたまに聴いていますが、現在ではそんなことをわざわざしないでもYouTubeで簡単に聴くことができます。