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位階制度を知ることで習った歴史がクリアになるかも? 2

2024年12月08日 13時02分00秒 | 歴史用語辞典シリーズ
みなさま、本日もありがとうございます。

前回に続いて、
位階制度を知ることで習った歴史が
クリアになるかも?」シリーズです。
今回はその2。


前回は、位階制度は
「身分に応じて、
朝廷から与えられる役職が異なる制度」
というお話だけをして、
画像は、冠位十二階や大宝律令が
位階制度にどう関係しているのか?
そして、
位階制度における、冠や服(袍)は
位に応じて色が決まっているよ、という
お話をしました。

今回は、
どの「身分」が、どの「役職」を
任じられるか?
のお話をしたいと思います。


位階については、
平安時代のときのものを例に用いて
説明しています。

下の画像2つを御覧ください。







上から順番に、
一位から三位までの位(くらい)の人を
公卿(くぎょう)」と言います。

左大臣、右大臣、大納言は
公卿レベルの人が任じられます。

また、自宅で着る
普段着である直衣(のうし)は
何色でも自由ですが、
朝廷内の仕事着である制服である束帯は
色が決まってます。

公卿レベルだと、束帯は黒色(濃い紫)に
なるので
公卿たちで集まる会議は、
黒色一色な雰囲気になるのは
そのためです。


5位以上の位の人を貴族と言います。

貴族と言うと「お金持ちで贅沢し放題」や
「高貴な身分の血が入っている人」という
イメージがあるかもしれません。
もちろん、結果的に
朝廷内の役職を得られて
位に伴う報酬が得られるから
「お金持ち」になりますし、
そのように役職を持っているからこそ
高貴な身分の方と婚姻関係を結ぶため
何世代かけて高貴な身分の血が入ること
にもなります。
時代によっては、どの一族と婚姻関係に
あるのか?
どの人物の子供なのか?で、
もらえる位がかわってきますし。

また、位は男性のみに
与えられるわけでは
ありません。
女性にも与えられます。


位によって、入ることができる建物が
違っていたり、天皇に直でお会いできるか?は変わってきます。

平安時代や鎌倉時代の女性で「〇子」と
いう名前の方が多いのは、
高い位が与えられ、その名前で
書類上(文書上)に書かれているから、
であって、実際の呼び名ではないです。


例えば、北条政子は、
北条時政の娘のため、
時政の「政」をとって、
政子、と文書上に記されただけで
実際には別の名前で呼ばれてました。
しかし、個人の日記などに書かれて現在までその日記が残ってない限り、
本当に当時、どう呼ばれていたのか?は
不明なのです。
ドラマや漫画などでは
「政子」と便宜上呼ばれていることが
多いですが、実際には別の名で
呼ばれていたわけです。


ただ、そういう話をすると
「実際に違う名前だから覚える必要はない」と思われる人もいますが、
「歴史を勉強するときに、その用語を
覚えるのは、覚えることが目的でなく、
決まった単語(用語)をつけることで
情報整理をしやすくするため」
だと私は思うので、
実際に呼ばれていた名前は不明でも
「北条政子」という名で書類上に
残っている人物が、歴史的にどういう
ことをしたのか?を
学ぶことが大切だと思います。



今回は以上です。

今回の内容も
直接、テストの結果には関係しては
いませんが、
テスト勉強をするときに
「ただ覚えれば良い」ということに対して
パニックになる、モヤモヤしてイライラする
タイプのお子さんが、
少しでも「ストレスなく」勉強しつづけて
癇癪をおこす確率を少しでも減らすために
このような記事をアップいたしました。


このシリーズはまだ続くのですが
一部、まだ完成してないものもあるので
また完成しだい、アップしたいと思います。

御覧いただき、ありがとうございました。



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