商売の根本は「仕入れ」です。コーヒーの味はここで決まります。
お米もそうですね。魚沼産コシヒカリは食べてませんが、私は佐渡と富山県のモノを手に入る時に買ってます。無理しては探しません。
この国に自然環境に育まれた感性は、「水」の味や、狭い国土にもかかわらず上記のような小さな範囲の「米の産地」での差異も多くの人は判ります。これは特技でもなんでもなく、皆が持ってます。化学調味料なんて一口で殆どの人が判ります。
珈琲に関すれば、世界中の産地から、特色の有る生豆を各社が輸入しているわけです。それほど産地で味が変わるわけです。
つまり、コーヒーの味は「産地」に依存してるということです。その「産地」にも、地方や農園や等級などいろいろな差異が当然あり、良いものは必然的に高価である。
そこに「ニセモノ」も合流しますので、大変ですが
美味しい珈琲は、良い生豆から作られます。
その特徴をどう考えるかも単純です。アラビカ種の特徴は「酸味」と「香り」です。
「苦味」なんて評価はありません。コーヒーは煎れば、煎るほど「苦味」は増すだけで、誰でもコントロール出来ます。
そして。その苦味が欲しければ安い「ロブスタ種」でも充分です。 ここで長年の洗脳が結果が出ます。 嗜好品だから好き勝手ですが、既成概念を変えるのは大変です。
「スッパイ」コーヒー、と「酸味の美味しいコーヒー」は全く別物です。
「スッパ~~イ珈琲飲める俺って、通?」(笑)と思ってる方が多いですが、
スッパコーヒーは決して「美味しい酸味のコーヒー」ではありません。
スッパ~~イ、エスプレッソなんて誰も飲めません。結局ラテになってしうのが日本の現実ではないでしょうか?
だから、日本ではエスプレッソが広く飲まれません。理由はここです。
どんな屁理屈並べて、文化論を論じようと、不味いものは受け付けません。
まず基本として、本場イタリアではそんなスッパプレッソはありません。
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今日の焙煎風景から・・・
定休日なので、明日の予備焙煎で、2焙煎です。
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【1】 ブラジル ムンドノーボ 2000g
投入温度 190
ボトム 81
1ハゼ 169
2ハゼ(直前)194
明らかに暖気運転が不足ですので、ボトムが低い、だからだと言って、暖気に時間を掛けるつもりもない、第一回目を実質的な暖気と位置づけています。そういう意識で、「やっぱり低いな」程度の認識。
「時間18:54」
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【2】 コロンビア XXXX 2000g
投入温度 190
ボトム 96
1ハゼ 173
2ハゼ(直前よりやや早く)191
この回からが、データが合うのはお見通しで本番です。
2ハゼは194度できます。判ってます。
「時間18:15」
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どうしてこれを書いているのか?
一つは「直火型」でもデータは揃えることが出来るということ。かなり難しいけれど誰でも試行錯誤すれば可能です。
2つ目は、揃わなくても出来るということ、その為に何故揃わないのか理解出来ていれば良いわけです。何度ズレているか理解出来ることです。
それが判らなければ、デタラメです。「2ハゼ」直前も捉えることが難しくなってしまいます。
(出来ますけれど)
当店のマシンなら安定していれば173、194でハゼが来ます。
焙煎機を操作してゆく過程で、可変要素は「火力」だけです。おおよそ5段階と考えても良い。そこにダンパーを5段階に弄ると。単純に、5 x 5 =25 通りになります。でその日の気候で途中で何回も変えれば、もうデータはデタラメということです。
それをPCに繋いでもカッコつけても意味はない。科学的な説明なんて出来ないから、恥の上塗りをする。
「中点」なんてヘンテコな言葉使ってる人には、もう論外の話です。
一体何を表わしますか?何の意味ですか?
殆どの焙煎業者はそんな言葉は絶対に使いません。
それを使ってる人の焙煎講座は止めた方が良いという、私なりの指標には充分使えます。