タイドラに若頭役で出てらっしゃった、宅間さん所属の劇団
東京セレソンデラックスの公演。
舞台は昭和の香り漂う港町の鄙びた映画館。
仲たがいしていた亡父の足跡を探しに来た年配の女性と息子。
その日を最後に閉館する映画館で、最後に上映されるのは「歌姫」という映画。
その映画に込められた秘密・・・父の抱えていた秘密・・・
現在と過去がうまくリンクしていて、
一つ一つのエピソードにも無駄がなく、上手い脚本でした。
途中、ちょいと冗長な気もしましたが。
アドリブコーナーがあるにしても、2時間ちょいでまとめられると
より見やすくなると思います。
戦争で記憶喪失になった男(宅間さん)を中心にした、
映画やドラマなんかでありそうなストーリーではありましたが、
宅間さんと相手役の村川絵梨さんの熱演で、
最後は号泣してしまいました
客席の半分以上が泣いていたのではないでしょうか。
嗚咽をこらえながら泣いている男性もいて、
暗転した瞬間、熱い拍手が沸き起こりました。
記憶喪失後の10年間の記憶を忘れてしまった宅間さんが、
元の生活に戻る、と挨拶をする場面。
それまでのちょっと粗野な感じの喋り方とは打って変わって
インテリらしくトツトツと挨拶をする宅間さん。
村川さんが泣きながらも笑顔で去った後、
フッとワイシャツの一番上のボタンを外すのです。
その瞬間、あぁ!この人は忘れていたフリをしていたのか!というのが分かり、
鳥肌が立ってしまいました。
宅間さん、いーです
カッコいーです!!
最後にはきちんと救いもありました
「惚れて惚れて惚れぬいた相手なら、必ず又会える」の言葉通り。
若い方だけでなく、少し上の年代の人なら
リアルに痛みを感じられて、より世界に入り込める作品な気がしました。
普段ならネタバレしまくるのですが、
今日は頑張ってネタバレしないように書いてみました。
なぜなら8/5までやっていて、是非観に行って欲しいから
シュミーズ姿でスイカをばりばり食ってるおばちゃんの姿も必見です(笑)
と、美しく(?)まとまったところで雑談をば。
家でTVとか見ながら泣くと鼻水ズルズルになるのに、
劇場で泣く時って鼻水が出ないんですよね~。
あぁ、女優さんが涙は流すけど鼻水は流さないっての、こういうこと?!と。
・・・って、女優でも何でもないし(爆)