ゆんのひとり言

~お酒とお芝居と歌とスイーツをこよなく愛するゆんの日記~

「フェイクスピア(野田地図)」東京芸術劇場

2021-07-16 12:00:00 | 観劇記&鑑賞記

毎回欠かさず,というわけではありませんが,
時々観に行く野田地図。
久しぶりにチケットエントリーしてみたところ,
第一,第二希望は外れて,第三希望でチケット取れました。
どれも平日にしておいた気がするのだけど…。

転職して,すっかり行く機会の無くなった池袋。
慣れない改札から出たら,なんかよく分からないことになって
駅構内をグルグルしてしまいました(爆)
いやぁねー。

野田作品は,「こんなお話だったよ」と説明するのが
とても難しいです。
今回はタイトルから想像できる通り,シェイクスピア作品を散りばめた作品。
神様からもらった「ことのは(=言葉)」を
持って逃げる青年・mono(高橋一生)。
恐山で偶然居合わせた楽(橋爪功)と繰り広げるシェイクスピアごっこが
クオリティー高くて楽しい(´ψψ`)
恐山にいるのは,落ちこぼれのイタコ・皆来アタイ(白石加代子)と,
オタコ姐さん(村岡希美)。
神様の使い?のアブラハム(川平慈英)と三日坊主(伊原剛志)。
伊原さんは療養のため降板した大倉さんの代役です。
そして伝説のイタコ&星の王子様(前田敦子)。
野田さんはシェイクスピア&フェイクスピア。

ね,分からないでしょww

最初の頃,monoがアタイに向かって「頭を下げろ!」と怒鳴るんです。
それが別に怒っているという感じではなく,
何かに取りつかれたような言い方で。
何度か「頭を下げろ」を繰り返した後「頭をあげろ!」と。
何か,現在ではないどこかを生きているかのような印象を受けました。

それが,最後「コトバの一群」の場面に繋がるんですね。
飛行機の中を連想させる場面で,
monoは機長となり「頭を下げろ!」と,何度となく繰り返します。
これは…日航機墜落事故のコックピット内の様子なのだろうか…と
ちょっとザワザワしました。
この場面,妙に尺が長かったのですが,
野田さんが「創り変えてはならない強いコトバ」とおっしゃっているので,
そのまま,引用したのだろうか…などと。

白石さんと橋爪さんは,さすがの芸達者ぶり。
川平さんのちょっと軽いノリが何となく救いになっていました。
一生さんは不思議な役をフラットに演じてらして,
舞台を所狭しと飛び回ってました。
舞台後方に向かって湾曲してせりあがっている舞台なのですが,
グルグル走りながら飛んでいて,気を付けてねっ!と(^^;
前田あっちゃんは,声の通りも良くてベテラン勢に負けない好演でしたね。

何とかついていこうと,集中して観るのですが,
野田作品を一度で理解するのは無理ですね,やはり。
戯曲を読むのもアリかな…と思いつつ,
パンフだけ買って帰りました。

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