♪♪ 私の お寺ライフ ♪♪

 ブログアップして8年目に突入。相変わりませんが、私の「如是我聞」をお送りします。南無阿弥陀仏

慶聞抄2025年1月号

2024-12-21 10:56:28 | 随想

  モチノキ  日本原産。暑さに強い。樹皮から鳥もちを作ることができ、これが名前の由来。中国名は、全緑冬青。雌雄異株。(鳥もちは小鳥や虫を捕らえるのに使う。チューインガム状の粘り気のある物質)

2025(令和7)年

1月号(No.134)

了雲寺 釈幸華

慶聞抄(きょうもんしょう)

他者性を受け入れる

 

しまったしまった島倉千代子

こまったこまったこまどり姉妹

つい口に出しては「古っ」と自分で突っ込む。さっきも、やかんのお湯がハッと気がついた時にはもう半分も蒸発していて。仕事は一つひとつ片付けてと決心したこともまた次の瞬間には忘却の彼方。一番危険なのは自分であるとの自覚は深まるばかりです。

能登地震で幕開けの旧年でした。物価上昇、韓国の戒厳令など年末もびっくりすることが多く、嬉しいニュースは被爆者団体のノーベル平和賞くらいでしょうか。現代の菩薩行。新年は彼らが被爆してから80年になります。皮肉にも最も核戦争の危険が高まるやも。 

年末、金臺寺の高田先生からご本をいただきました。「りゅうこくブックス138 今ここの苦によりそう」 この数年の龍谷大学であった8人の先生方のご講演の記録です。全部紹介出来ないのが残念。以下厳選2つ。

先ず、中央仏教学院長・福間義朝師のお話。スナックの四十代のママさんは「一度死のうと思ったことがある」と、こんな話をしてくれました。

「同棲して結婚の約束もしていた男が、やっと貯めた金を持って逃げた。しかも同じお店の女の子と。1週間泣き続けて死のうと思った時、高校生で家出してそれっきりの実家に帰った。でも兄もそのお嫁らしい人も、父母も困ったような様子。

もういいやと思った時、おばあちゃんの写真が見えた。お仏壇の前に座ると一緒に正信偈をお勤めしていた時のことがよみがえってきて、日曜学校の住職の言葉も思い出された。

『この人生、決して思い通りにはいかない。時には、死のうと思うこともあるかもしれないけれど、阿弥陀さまはどんな時もしっかりとあなたを抱いていらっしゃるんですよ。』わんわん泣きながら正信偈を最後まで読んで、そこから人生をもう一回やり直しました。」

私が特にこの時代に必要だと思ったのは、高田文英師が紹介された故杉岡孝紀師の問題意識です。「他者の他者性」と表現されていますが、それは「他者は私が決して理解することのできない存在である。その理解できないという事実を無視して、勝手に自分のなかで理解したつもりになるならば、それは相手の独自性を抹殺することであり、それは暴力に他ならない」ということです。

「親鸞聖人もあらゆる諸仏や菩薩たちなど信仰の中に位置づけられているし、異なる考えの人びととの関係性や現実の生活のなかで考えを巡らされたことでした。」

それで思い出した、戦後間もない数年間使われたという旧文部省の教科書の記述があります。「民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。民主主義の根本は、もっと深いところにある。それは、みんなの心の中にある。すべての人間を、個人として、尊厳な価値を持つものとして、取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である。」

 

天下和順し日月清明なり。風雨時をもってし、災厲(さいれい・天災や疫病)起こらず、国豊に民安くして兵戈用ゐることなし。(人民)徳を崇め仁を興しつとめて礼譲(らいじょう・礼儀と謙譲)を修す 

                        *仏説無量寿経 巻下

天災や疫病などは仕方ない部分がありますが、武器をとって争うことなく、思いやりの心を持ち礼儀を重んじ互いに譲り合うことが出来たら・・。五濁悪世の世界だからこそ、仏さまの世界がますます真実に輝きます。

 

よかったよかった吉永小百合

ありがとありがと南無阿弥陀仏   合掌

 

     民生・児童委員協議会からのプレゼント

 

釈明和 

明る~く和む今月の一言

 

2024年は、皆さまにとってどんな年だったでしょうか? 了雲寺にとっては、チャレンジの年でありました。

 

3月に僧籍を取得し、住職に習いお参りやお通夜に参加させていただきました。

 

大晦日には、除夜の鐘と初の年越しそばの振る舞いをさせていただきます。

 

「除夜」とは旧年を除く夜、すなわち大晦日の夜という意味です。煩悩の数とされる百八つの鐘を撞き、一年を振り返ると自然と感謝の気持ちがわいてきますね。

 

年越しそばの風習は、「長いお蕎麦のように長生きできますように」という願いがかけられています。

さて、2025年の了雲寺は、老若男女が集えるお寺としての活動を、少しずつ行っていきたいと思います。

 

こんな事をしてほしい、こんな助けがあると助かりますなどのリクエストもお待ちしています。

 

今後も起こるであろう災害や恐慌などでも、手と手を取り合って助け合えますように。

 

2025年了雲寺をどうぞ宜しくお願いします。

 


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