♪♪ 私の お寺ライフ ♪♪

 ブログアップして8年目に突入。相変わりませんが、私の「如是我聞」をお送りします。南無阿弥陀仏

慶聞抄2024年10月号

2024-09-20 11:27:46 | 随想

2024(令和6)年

10月号(No.131)

了雲寺 釈幸華

慶聞抄(きょうもんしょう)

      三上智恵監督 6年ぶり、渾身の最新作

本当の国防とは何か

友人のおつれあいの1周忌法要を任され大阪市までお出かけ。ランチは親族ら13人で近所の小さなロシア料理店を貸し切りで。初めて会う東京からのお孫さん兄弟は、シュッとした大学生と高校生でした。

友人とはお互い子育て真っ最中、生徒たちとのバトルの日々をともにした仲です。ある年の夏、帰ろうとしない故人の代わりに私が誘われて、長崎に一人暮らしておられるお姑さんをお訪ねし、有難いナガサキ平和学習の機会をいただきました。

友人と彼氏の出会いは、学生時代の10・21国際反戦デーのデモとか。米軍のベトナム戦争介入に反対するストライキに始まるもので、それは冷戦と呼ばれる米ソの代理戦争でした。
 

あれから半世紀以上たった今、「もう米軍基地がどうのと言っているレベルではありませんよ」と、三上智恵さん。大阪の平和を愛する女性たちの集会(大半は、私同様高齢者)でお話をお聞きし、ボーっと生きてる場合じゃないと知らされました。元は大阪の毎日放送、希望して琉球朝日放送のキャスター、その傍らドギュメンタリ―を製作。2012年初監督映画「標的の村」で数々の受賞後フリーに。

撮影日記のプロローグは印象的です。

「2016年の石垣島。山里節子さんという石垣島の『とぅばらーま』(八重山地方を代表する唄。その時々の気持ちを即興で歌う)の上手な女性が、『自衛隊の予定地はここですよ』と示してくれて、ロケをしたんですね。そうしたら、変な雲が降りてきて雨が降ってきそうなので、もうやめましょうかと言った時に節子さんがね、急に歌い出したんですよ。『イクサフム(戦雲)がまた湧き出してくるよ、恐ろしくて、怖くて、夜寝ることもできない、またここが戦場になるのですか』という内容だったのです。」

「節子さんはあの戦争で母や妹を失いました。『南西諸島防衛』を掲げて島に軍隊が入ってきて日常は激変。当時8歳だった彼女が見たあの地獄がまたやってくるのでは。自衛隊がミサイル基地を造ったら、島はまた戦場にされるのではないか、その強い危機感と怒りの叫びでした。」

その後「宮古島と奄美大島に自衛隊のミサイル基地が完成、それに先んじて『沿岸監視隊』を受け入れた与邦国島にも、来ないはずだったミサイル部隊の配備が決まり、『全島避難』という言葉もささやかれています。去年3月、ついに石垣島にも自衛隊基地が完成。ミサイルを積んだ不気味な軍用車両がぞろぞろと・・」

三上さんは重大場面に何とか駆け付けカメラを回しました。それは、沖縄県民が国防と言う名の国の圧力に抗しきれず、追い込まれ涙を流す場面ばかりだったのです。辺野古の埋め立て土砂は投入され続け、今や人々の犠牲を事実上覚悟した防衛計画が露わになりました。

「縦深作戦」・・いくつもの防御ラインを設定して敵を中心部まで誘い込む・・旧日本軍があの戦争で時間稼ぎにとった作戦名が、あろうことか今また語られなおされているのです。三上さんは言います。「沖縄、大変ですね、ではないんですよ。日本全体が大変なんです。」*全国14か所に弾薬庫新設、本年予算案222億円。一番近くは奈良に近い京都府精華町の祝園(ほうその)分屯地

 

「過去の歴史の反省に立って、戦争のない平和な世界を築いていくため、世界中の人びととの交流と対話をとおして、非戦・平和への取り組みをさらに進めていく」*9・18千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要の願い*から

                       合掌

 

       奈良県/藤原宮跡の蓮

釈明和 

明る~く和む今月の一言

 

先日、4年に1度のパラリンピックが終わりました。ご覧になられた方はおられるでしょうか?

 

私が注目していたのは、今、CMに引っ張りダコの、車椅子テニスのトッププレイヤーの小田凱人(おだときと)選手です。なんと、史上最年少18歳の金メダリストとなりました。

 

試合では、鮮やかな大逆転で会場を沸かし、その強靭なメンタルに注目が集まりました。

 

彼は、9歳の時に骨肉腫を発症し、車椅子生活になりました。そして、「病気と闘っている子どもたちのヒーローになりたい」と話します。車椅子の彼にしか出来ないことがあり、それを体現されています。

パラスポーツを入り口にして、一人ひとり違う個性を輝かせる社会になれば良いですね。

 

さて、SMAPの「世界で一つだけの花」に、そのような歌詞があるのをご存じでしょうか?

 

🎵 そうさ、僕らは

世界で一つだけの花

  一つひとつ違うタネを持つ

 

  そのタネを咲かせるために

  一生懸命になればいい 🎵 

 

実は、仏説阿弥陀経にも、同じようなことが書いてあるのです。

 

青色青光 黄色黄光

 赤色赤光 白色白光

 

これは、阿弥陀仏の浄土に咲く蓮の花のことを表しています。

青色の蓮は青く光を放ち、黄色の蓮は黄色の光を放つ。

 

私たち一人ひとりは、それぞれの色を持ち、それぞれの光を放ち、光り輝いているのです。

 

ついつい人と比べて足りないことを数え、アレコレ考えてしまいますが、そんなことに多くの時間を費やすよりも、ありのままの自分自身を輝かせることに一生懸命になれば良いのですね。  合掌


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