1992年のフランス映画「伴奏者」。
1942年の冬、ドイツ占領下のパリ。世界的なプリマ、イレーヌ(エレナ・ソフォーノヴァ)の
専属ピアニストになった少女ソフィ(ロマーヌ・ボーランジェ)は、美しく奔放な彼女に憧れる
一方、憎んでもいた。常にスポットライトを浴びるのは当然、と傲慢なところもある女だっ
たが、事業家の夫シャルル(リシャール・ボーランジェ)はあふれるばかりの愛をイレーヌ
に注いでいた。やがてナチの台頭凄まじく、対独協力者に見えたシャルルはカバン1つで
妻とソフィを連れてロンドンに渡る。しかしそこでイレーヌを待ち受けていたのは、若い愛
人ジャック(サミュエル・ラバルト)だった。
クロード・ミレール監督の戦時下を舞台にした人間ドラマ。ソフィはピアノの腕を認められ、
世界的に有名なプリマ、イレーヌの専属ピアニストになる。ソフィはイレーヌに憧れを抱き
ながらも、常に注目され喝采を浴びるのはイレーヌであり、自分はいつも影の存在であ
ることから、複雑な思いも持っていた。だがイレーヌとシャルル夫妻はソフィをかわいがっ
てくれていたので、ソフィは2人を尊敬していた。ところがイレーヌに愛人がいるとわかり、
シャルルのことを思うとソフィは苦悩するのだった。シャルルも妻に愛人がいることに気づ
いてはいたが、何も言えないのだった。
クロード・ミレールは登場人物の、特に少女の繊細さを描くのがとてもうまい人だと思う。
私は実はロマーヌ・ボーランジェが好きではないのだが、この映画のロマーヌはとてもい
い。華やかなプリマに憧れ、彼女の伴奏者に選ばれたことを喜び、しかし憎しみも持って
いる、その細やかな心情を見事に体現していた。父親のリシャール・ボーランジェもまた、
渋さと中年の男の悲哀を描写していて、とても良かった。これぞフランス映画。王道中の
王道で、ラストも良かった。
映画(全般) ブログランキングへ
人気ブログランキングへ
1942年の冬、ドイツ占領下のパリ。世界的なプリマ、イレーヌ(エレナ・ソフォーノヴァ)の
専属ピアニストになった少女ソフィ(ロマーヌ・ボーランジェ)は、美しく奔放な彼女に憧れる
一方、憎んでもいた。常にスポットライトを浴びるのは当然、と傲慢なところもある女だっ
たが、事業家の夫シャルル(リシャール・ボーランジェ)はあふれるばかりの愛をイレーヌ
に注いでいた。やがてナチの台頭凄まじく、対独協力者に見えたシャルルはカバン1つで
妻とソフィを連れてロンドンに渡る。しかしそこでイレーヌを待ち受けていたのは、若い愛
人ジャック(サミュエル・ラバルト)だった。
クロード・ミレール監督の戦時下を舞台にした人間ドラマ。ソフィはピアノの腕を認められ、
世界的に有名なプリマ、イレーヌの専属ピアニストになる。ソフィはイレーヌに憧れを抱き
ながらも、常に注目され喝采を浴びるのはイレーヌであり、自分はいつも影の存在であ
ることから、複雑な思いも持っていた。だがイレーヌとシャルル夫妻はソフィをかわいがっ
てくれていたので、ソフィは2人を尊敬していた。ところがイレーヌに愛人がいるとわかり、
シャルルのことを思うとソフィは苦悩するのだった。シャルルも妻に愛人がいることに気づ
いてはいたが、何も言えないのだった。
クロード・ミレールは登場人物の、特に少女の繊細さを描くのがとてもうまい人だと思う。
私は実はロマーヌ・ボーランジェが好きではないのだが、この映画のロマーヌはとてもい
い。華やかなプリマに憧れ、彼女の伴奏者に選ばれたことを喜び、しかし憎しみも持って
いる、その細やかな心情を見事に体現していた。父親のリシャール・ボーランジェもまた、
渋さと中年の男の悲哀を描写していて、とても良かった。これぞフランス映画。王道中の
王道で、ラストも良かった。
映画(全般) ブログランキングへ
人気ブログランキングへ