2010年の韓国映画「ビー・デビル」。
ソウルの銀行で働くへウォン(チ・ソンウォン)は職場でのトラブルから仕事を休み、
生まれ育った孤島に帰省する。そこは9人しか住んでいない小さな島だった。へウ
ォンは幼馴染のボンナム(ソ・ヨンヒ)に歓迎されるが、ボンナムは夫や島の住民か
ら虐げられていた。ボンナムの置かれている状況を理解しているへウォンだったが、
娘と共にソウルに連れていって欲しいというボンナムの頼みを煩わしく思い拒否す
る。へウォンの協力を得られなかったボンナムは、夫が眠った際に娘を連れて脱出
しようと画策する。
バイオレンス・ドラマ映画。こういう小さな島や村って世界中にあるのかもしれな
い、と思う。ソウルの銀行員へウォンは客とトラブルを起こし、有休をとるように
上司から言われる。へウォンは生まれ育った島に帰省するのだが、まずこれに違和
感を持った。自分が育った島がどんなところかわかっているだろうに、いい思い出
など特になさそうなのに、帰りたいと思うだろうか。幼馴染のボンナムに会いたか
ったのかもしれないが、私だったら帰ろうとは思わない。
ボンナムは結婚して娘がいるが、娘は小学校に通っていない。ボンナムは通わせた
いと思っているのだが、姑が「女に教育は必要ない」と反対しているのだ。いつの
時代の話だろう、と思う。そしてボンナムは普段とても明るいが、夫や夫の弟から
性的虐待を受け、島のおばさんたちからは奴隷のようにこき使われていた。へウォ
ンはそのことを知っていて、「いつまで我慢するの?」と言う。ボンナムは諦めた
ように微笑む。ボンナムから見ればへウォンはソウルという都会のキャリアウーマ
ンで、憧れの存在だ。それでもなかなか踏ん切りがつかなかったボンナムだが、と
うとう娘と一緒に島を出ることを決意する。しかし面倒に思ったへウォンは協力を
断った。自力で脱出しようと試みるボンナムだが、失敗に終わり、ボンナムの中で
何かが音を立てて崩れていった。そして惨劇が起きる。
ボンナムが船でソウルに行こうとした時、船渡しの男性にお金を払うシーンがある
のだが、彼はそのお金の一部をボンナムに返して「おいしいものでも食べなよ」と
言う。ボンナムはびっくりして「親切な人もいるものね」と独り言をいうが、私は
このシーンが印象に残った。ボンナムは島で親切にされたことがないのだ。いつも
いろんな意味で虐げられている。あの島でまともな感性を持っているのはボンナム
だけなのだ。彼女をとてもかわいそうに思った。もっと早く島を出ていたら。へウ
ォンと一緒に出ていたら、その後の不幸はなかっただろうに。おもしろかったが、
女性が観たらとても辛い映画である。
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ソウルの銀行で働くへウォン(チ・ソンウォン)は職場でのトラブルから仕事を休み、
生まれ育った孤島に帰省する。そこは9人しか住んでいない小さな島だった。へウ
ォンは幼馴染のボンナム(ソ・ヨンヒ)に歓迎されるが、ボンナムは夫や島の住民か
ら虐げられていた。ボンナムの置かれている状況を理解しているへウォンだったが、
娘と共にソウルに連れていって欲しいというボンナムの頼みを煩わしく思い拒否す
る。へウォンの協力を得られなかったボンナムは、夫が眠った際に娘を連れて脱出
しようと画策する。
バイオレンス・ドラマ映画。こういう小さな島や村って世界中にあるのかもしれな
い、と思う。ソウルの銀行員へウォンは客とトラブルを起こし、有休をとるように
上司から言われる。へウォンは生まれ育った島に帰省するのだが、まずこれに違和
感を持った。自分が育った島がどんなところかわかっているだろうに、いい思い出
など特になさそうなのに、帰りたいと思うだろうか。幼馴染のボンナムに会いたか
ったのかもしれないが、私だったら帰ろうとは思わない。
ボンナムは結婚して娘がいるが、娘は小学校に通っていない。ボンナムは通わせた
いと思っているのだが、姑が「女に教育は必要ない」と反対しているのだ。いつの
時代の話だろう、と思う。そしてボンナムは普段とても明るいが、夫や夫の弟から
性的虐待を受け、島のおばさんたちからは奴隷のようにこき使われていた。へウォ
ンはそのことを知っていて、「いつまで我慢するの?」と言う。ボンナムは諦めた
ように微笑む。ボンナムから見ればへウォンはソウルという都会のキャリアウーマ
ンで、憧れの存在だ。それでもなかなか踏ん切りがつかなかったボンナムだが、と
うとう娘と一緒に島を出ることを決意する。しかし面倒に思ったへウォンは協力を
断った。自力で脱出しようと試みるボンナムだが、失敗に終わり、ボンナムの中で
何かが音を立てて崩れていった。そして惨劇が起きる。
ボンナムが船でソウルに行こうとした時、船渡しの男性にお金を払うシーンがある
のだが、彼はそのお金の一部をボンナムに返して「おいしいものでも食べなよ」と
言う。ボンナムはびっくりして「親切な人もいるものね」と独り言をいうが、私は
このシーンが印象に残った。ボンナムは島で親切にされたことがないのだ。いつも
いろんな意味で虐げられている。あの島でまともな感性を持っているのはボンナム
だけなのだ。彼女をとてもかわいそうに思った。もっと早く島を出ていたら。へウ
ォンと一緒に出ていたら、その後の不幸はなかっただろうに。おもしろかったが、
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