俺さあ、二男だけど、家継ぐことになるかもしんない、それでもいいかな?
付き合い始めて1ヶ月ほど過ぎたデートの帰り道、赤信号で止まった
コスモの中で、それまで黙りこくっていたヒロシが突然口にした言葉でした。
えっ?そんなの、どうでもいいんじゃない!
この秋、兄貴達結婚するんだけどさ、今、家に入る入らないで揉めてんだ
ふ~ん、そうなの・・・
今度、俺んちに来てくれないかな?
親父が、チエに会いたいって言ってるからさ
う、うん・・・、わかった
その時、チエちゃんは気付かなかったのです。
お父さんに会って欲しいと言われたことの方が、「うわっ、どうしよう?」と気になってしまっていたのです。
今、考えると、これは明らかにプロポーズの言葉。
女の子はね、はっきり「俺と結婚してくれ」と言ってほしいものなの!
こんなんで誤魔化すなんて・・・
でも、あなたは最初っから「お前は俺と結婚するのは当然だ!」って態度だったわよね。