チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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はじめての方は「チエちゃん」のカテゴリからお読みいただくことを推奨しています。 もちろん、どこからお読みいただいてもかまいません。

チエちゃんの花見山情報

2009年03月29日 | チエの玉手箱
今週末の4月4日(土)から花見山への車に乗り入れが規制されるため、本日思い立ち行ってみました。
9時15分頃に着いたのですが、花見山の登り口の駐車場に1台分のスペースがあり、超ラッキーでした。
もう少し遅ければ、下の駐車場でしたね。

シーズンには一足早いようでしたが、観光客がたくさん訪れていました。

2008年の花見山は こちら

 
 トウカイザクラは二分咲き


 
 ジュウガツザクラ 10月から咲いてる桜なんですって


 
 オカメザクラは濃いピンク色 八分咲きでした


今回は、お花以外の情報もお届けします。

 
 ボランティアの花の案内人です。この人たちに遠慮なく聞きましょう!

 
 
 登り口に準備してある杖 足に自信のない人は遠慮なく借りましょう!


 
 60分コース・45分コース・30分コースがあります!


 
 コード読み取り機能付携帯電話をお持ちの方は、アクセスしてみてください!


  
 下り口にある「花と緑の郵便局」ここからポストカードを投函できます!


 
 花見山オリジナル切手も売っています! チエちゃんオリジナル切手と同じです。これはフォトコンテスト入賞作品を切手にしているそうです。

同級会 その6

2009年03月28日 | チエの玉手箱
宴もたけなわとなり、あちらこちらに話の輪ができ始めた頃、ミノルっちがやって来て、私の前にどっかと座った。

 チエ、 おまえ、コウジにおっぱい、触らせたのか?

 エッ? いきなり、何?

 おまえ、コウジと一緒に警察に補導されたことがあるって、ホントか?
 あいつが言うんだよ。俺たちは何も悪いことはしてないんだ。
 だから、ちゃんと訳を話して、帰してもらったんだって・・・

 何、バカなこと言ってるの? そんな事、あるわけないじゃない!
 (コウちゃん、一体何なの?どうして根も葉もないこと言いふらしてるの?)

 だろ? そんな訳ねえと俺も思ってたんだよ。

私は頭にきて、コウジをブッ飛ばしてやろうと思った。
ミノルっちの次の言葉を聞くまでは。

 あいつの妄想なんだ。あいつ、薬飲んでるんだよ・・・

 ・・・・・

私は思わず、コウジを探してしまった。
そして、こちらをじっと見ているコウジと視線が合ってしまい、慌てて目を逸らした。 

もしかして、コウちゃん、私のこと好きだったの?
だから、ずっと独身だったって言うの?
私は、あなたのこと、紳士的でとってもいい人だと思ってたよ。
でも、それ以上には考えてもみなかった。
コウちゃん、そんな目で私を見ないで!

コウちゃん・・・
私だって、みつお君だって、マサキ君だって、他のみんなだって、
あの頃の淡い想いを胸の奥に大事にしまって、大人になったんだよ。
どうしてあなただけ、大人になりきれないの?

おそらく、私のことだけが原因じゃないよね?
あなたの心の闇には、何があるの?

私は、迂闊にコウジに声をかけることはできないと思った。
こんな話を聞かなければ、いつものとおり、近況など他愛もないことをおしゃべりできたのに。
私は、とうとうコウジのそばへ行くことができなかった。

一年後の同級会に、私はどんな顔でコウジに会えばいいの?
宿題ができた。

 

同級会 その5

2009年03月24日 | チエの玉手箱
 チエちゃん、
 あたしね、もう孫がいるのよ。かわいいよ~

 そう言って、ケータイの待ち受け画面を見せてくれたのは美穂子だ。
美穂子は高校時代から付き合っていた彼とその後も交際を続け、結婚したのだった。
3世代同居、いや、孫ができたのだから、いまどき珍しい4世代同居の大所帯の主婦だ。
でも、彼女はおしゃれで可愛くて、少しもおばさんくさい所がない。

「あたしさあ、息子の嫁さんから言われたのよ。
『私が働きに出ますから、お義母さん孫をみてもらえませんか』って。
あたし、言ったわよ~。
あなたたちの子供なんだから、協力はするけど、あなたたちが育てなさい。
私から、働く自由を奪わないでって。
たまぁに、面倒をみるから可愛いのよ。毎日じゃ、身が持たないわよ。
やっと、子育てが終わったんだもの、これからうんと楽しまなくっちゃ。
ねっ!そうでしょ?」

「うん、うん、そうだよ。人生これからだもん、うんと楽しまなくっちゃ!ねえ~」と、隣で実感のこもった相槌を打つトモ子



 そうだよね。あたしたち、まだまだこれからだよね。

 一花も、二花も咲かせなきゃね・・・


つづく

同級会 その4

2009年03月21日 | チエの玉手箱
久美ちゃん・・・

 実家を継いでいる久美ちゃんの妹さんから、ミノルっちが直に聞いたっていうんだから、間違いじゃないんだよね。

 久美ちゃん、人一倍健康に気を使ってたのに・・・。食品添加物とか、無農薬野菜とか、こだわってたのに・・・。
そんなことには無頓着な私がこうしてピンピンしてるのに、なんて皮肉なの。


 久美ちゃん、あの時は本当にうれしかったよ。
私の受験校を知った時、あなたは言ってくれた。

 「なぜなの?チエちゃんは、J高を受けるとばかり思ってた。
  力があるのに、受けないなんて変だよ。
  わたしは、チエちゃんと一緒に通学できると思ってたんだよ。」
ごめんね、久美ちゃん。
あなたには、私の不純な考えは理解できなかったと思う。


 あなたが結婚して東京へ行くと風の便りに聞いた時、天職と決めていた教師を辞めてもよいほどの相手と巡り会えたんだなあと私もうれしく思っていたのよ。


 それから、成人式の時、私は約束破っちゃったね。
あの時のあなたの唖然とした顔、今でも覚えてる。
二人で、成人式には矢羽模様の着物に袴をはいて、髪には大きなリボンを付けて大正ロマン風にしようねって約束してたのに、・・・ごめんね。
私、あの時はちょっとワケありでサ、もうどうでもよかったんだ。
だから、着物も適当に選んじゃった。

あの時のこと、ちゃんと謝っていなかったのに、もうそれもできないなんて・・・


つづく

第161話 春の嵐

2009年03月16日 | チエちゃん
 その日のお天気は目まぐるしく変わりました。
晴れているかと思えば、急に大粒の雨がバラバラと降ってくる。
その雨も突然に止んだかと思うと、また陽射しが戻ってくる。
そんな変な空模様だったのです。

 それでも、チエちゃんたち1年生が5時間目の授業を終えて下校する頃には、穏やかな午後の陽射しが降り注いでいたのでした。
チエちゃんはいつものように、数人のお友達と家路へついたのです。
みんなとおしゃべりをしながら、道端にオオイヌノフグリを見つけてはしゃがみこみ、思い出したように歩き出しては、あっちに固まり、こっちに止りながら道草を楽しんでいます。

 登校する時には雨が降っていたので、チエちゃんは赤いゴムの雨靴に赤い傘を差してきました。雨が上がってしまった帰り道でも、チエちゃんは必要もないのに傘を差していました。傘を振り回して、逆さきのこにするのがおもしろかったからです。
他の子は誰も、そんなことはしていません。

 村の中心街の家並みが途切れると、左手に岳林寺の山門へと続く長い石段が見え、右手には田んぼが広がる山間の村でも、ちょっと開けた場所に出ました。

 その時です!急に、突風が吹いたのです。
チエちゃんは、身体がフワッと宙に浮く感覚を覚えました。
チエちゃんには何がどうなったのか分かりません。とにかく、目が回りました。
そうして、気がついたときには、道路脇の田んぼの中で、顔も、手も、服も、ランドセルも泥まみれになっていたのでした。

 その日、風の強い時には傘を差してはいけないことを身をもって学んだチエちゃんでした。(マル)

プレゼントのお知らせ

2009年03月12日 | おしらせ
いつも「チエちゃんの昭和めもりーず」にお越しいただきありがとうございます。

日頃のご厚情に感謝し、出来立てホヤホヤの「チエちゃん切手」を先着2名の方にプレゼントさせていただきます。

ご希望の方は、当ブログの左サイドプロフィールの下にあります「メッセージ」から、送り先のご住所とお名前をお知らせください。

ただし、これまで1回以上コメントをくださった方に限らせていただきます。

追記:2009.3.12 23:24

早速のご応募ありがとうございます。2名の定員に達しましたので、締め切らせていただきます。
ちょっと忙しいので、発送が遅れるかもしれませんが、楽しみにお待ちください。

チエちゃんオリジナル切手

2009年03月07日 | チエの玉手箱
やったー!
チエちゃんのイメージイラストが切手になりました!
といっても、非売品です。

JAPAN POST(郵便事業株式会社)がオリジナル切手を作成してくれるサービスを利用しました。
お気に入りの写真やイラストなどを切手にすることができます。
Webから簡単に申し込みができるんです。こちら→切手SHOP

2月下旬に申し込んだのですが、3日後に電話がありました。
なんだろう?作成できないのかな? 不審に思いながら話を聞いてみると、

JP 「お申し込みの画像ですが、プロのイラストレーターさんのものですね?」

ええっ、そんなこと判るんだぁ!
まあ、当然といえば当然、素人が描いたものとは全然違いますよね。
そこで、私は胸を張って(電話の相手には見えなかったと思うけど・・・)答えました。

チエ 「はい、そうです。プロのイラストレーターさんが、私の為に描いてくださったんです!」

JP 「それでは、著作権に問題はありませんね。作成作業に取り掛からせていただきます。」

チエ 「よろしくおねがいします!」

私はとっても誇らしい気持ちでした。
さじカンさん、本当にありがとう!

同級会 その3

2009年03月04日 | チエの玉手箱
 ミノルっち、あんた、いい男になったよ。
正直言って、あの頃、あんたが、こんなに男気のあるいいヤツになるなんて、想像もして無かった。
まあ、無理もないか・・・ いい男の概念って、私が大人になってから、持ったんだし。

 ミノルっち、私、毎日、あんたの写真見てるんだよ!

 どこのスーパーだ?

 ウチの近所。でも、ミノルっちの作った野菜、一度も見たことない!

 あそこのスーパーには出してないんだ。あんまし、売れねえがらな!

 なあんだ、写真だけなのかぁ・・・

 自信を持って野菜作りに取り組んでいるんだね。自分の仕事に自信持てるってすごいよ。
それに、同級生みんなのことに何時も気を配ってくれてる。相談にも乗ってあげてるんでしょう?
あんたの顔のその皺、カッコイイよ。


でも、驚いた。あんたの口から聞くまで、知らなかった。
久美ちゃんが亡くなったなんて・・・・


つづく