この秋のテレビドラマ「
風のガーデン」を毎週、観ています。
今回の倉本 聰作品は「死」がテーマのようです。
緒形 拳さんの遺作となったことから、ご覧になっている方も多いことでしょう。
白鳥貞美(中井貴一)は、有能な麻酔科医だった。しかし、彼は女性関係に奔放で、親友の奥さん(伊藤 蘭)と不倫関係になる。その事実を知った貞美の妻は、幼い子ども達を残し、自殺してしまう。怒った貞美の父(緒形 拳)は「孫たちは私が育てる。二度と富良野に足を踏みいれるな。」と言い渡し、勘当する。
時は流れ、貞美は自身の体調の異変に気づき、秘かに腹部エコーを撮る。
果たして、画像はステージ4のすい臓癌を捉えていた・・・
ドラマの内容が、自身の病気を隠して演じ続けた緒形さんと重なってしまいます。
人は、自分の余命があとわずかと知った時、どんな気持ちになるのでしょうか?
最初は、絶望でしょうか? それとも、怖れ。
悲しみや怒り、不安、どうしようもない苛立ち、そんなものが一度に押し寄せてくるのでしょうか・・・・・
義父は、肝臓癌でした。診断された時には、手の施しようもなく、あと1ヶ月の命だったのです。
医者嫌いの義父は、大変な病気に違いないと気づきながらも、ハッキリと知らされるのが怖くて、その日延ばしにしていたのでしょう。
葬儀の後、見つかった日記に、壮絶な痛みに耐えていたことが記されていました。
義父は、車やバイク、写真、猟銃が趣味の道楽者で、とてもおしゃれな人でした。
私がヒロシに連れられ、初めて挨拶に行った時、「このアホ息子のどこが気に入ったのかなあ!?」と笑ってくれた義父でした。
あと、1年生きたかった
義父の最後の言葉です。