チエちゃんのお父さんは、村で「きのこ採り名人」と呼ばれておりました。
毎年、秋になると、チエちゃんの知らない山奥に出かけて、たくさんのきのこを採ってきます。
よく採れるのは、
アカキノコと
ムラサキシメジです。
どちらもきのこ汁にするとおいしいです。チエちゃんの家では、アカキノコを味噌漬けにしていました。
時々採れるのは、
センボンシメジ(ぶなピーに似ています)。
イノハナは、シシタケ・コウタケとも呼ばれ、茶色の大きなきのこです。
乾燥させたものは真っ黒になりますが、炊き込みご飯や油炒めにするととっても美味しいのです。
それから、きのこの王様マツタケ。
お父さんは、たくさん採れたマツタケを地元の八百屋さんに卸していました。
これも貴重な収入源です。
マツタケは、クロマツやアカマツなどの決まった木の側にしか生えません。
お父さんはその場所を知っていたのです。
マツタケの出る場所は、親子の間でも教えないと言われるほど秘密なのです。
教えてしまったら、先に採られてしまうからです。
けど、チエちゃんは大人が言うほど、マツタケは美味しくないと思っていました。
ご飯の中に入っているマツタケは小さくて、食べごたえがないし、味だって大したことない。
シイタケの方がずっと美味しいよ。
滅多に採れないのは、
ホンシメジです。
これは、お父さんも1シーズンに一度採れるか採れないかでした。
そして、チエちゃんが一番好きだったきのこは、
ホウキタケ。
白くてサンゴのようなおもしろい形をしています。
味は忘れちゃったけど、歯ごたえがあったかなあ~
今年(2011年)、原発事故の影響で、福島県の天然きのこは採ってはいけないことになりました・・・
きのこの画像紹介のため、「
山形産松茸販売きのこや」さんのサイトをリンクさせていただきました。