一昨日、千葉市美術館で開催中の「田中一村展」へ。
一村は、千葉市に20年間住み、50歳の時に奄美大島へ移住。
亜熱帯の植物や鳥などを題材にした日本画を描き続けました。しかし、これらの作品を生前に公表する機会もなく、無名のまま69歳で亡くなられた画家です。
没後の1980年代、テレビの美術番組で一村の絵が紹介され、大きな反響を呼び全国に知られるようになったそうです。
左の写真は、美術館入り口のポスター。 右は「クワズイモとソテツ」の絵。
ソテツの実や葉の描写が緻密で圧倒されました。タロイモは、花から実がなり朽ちるまでを描いています。画面いっぱいに描かれ、余白が少ないですが圧迫感はなく、海や岩も画面にいれた見事な構図でした。
「ビロウとアカショウビン」 「アダンの木」
ビロウの木が生い茂り、アカショウビンが生き生きと描かれています。はまゆうも南国の雰囲気を感じ、素晴らしい絵画でした。
アダンの木は、背景の海と一つ一つの小石が見事に描かれ、奄美大島の光景が目に浮かんできました。
千葉市美術館は、平成7年11月に開館。中央区役所との複合施設です。
写真は、昭和2年に建てられた旧川崎銀行千葉支店のエントランスホールです。
この上階に、役所や、美術館、レストランがあります。荘厳な雰囲気のホールで、クラシック音楽のミニコンサートや、展覧会が開催されることもあるそうです。
千葉市美術館は、何度も訪れていますが、今回は見学者が多くて、驚きました。
係員の話によると、先日の連休には道路まで人々が並び、開設以来の混雑でした。ということでした。