今日から開催される札幌の「雪祭り」になると、思い出す友人がいる。11年前、高知出身の部下と商用で出掛けた時のこと。会場へ向かう途中、南国育ちの彼と私とでは、雪道の歩き方が全く違った。
何度も転ぶ姿を見て,気の毒になり、見物を早々に切り上げようとしたが、彼は何度か転ぶうちに徐々に歩くコツをマスターしていった。
さて、各地で自治体やNPOが、除雪方法の講習会を開催している。除雪作業は、重労働だけに、高齢者が多い地域ではボランティアのサポートは有難い。
しかし、講習会やマニュアルを作成しなければ、雪かきの手伝いが出来ないようでは心もとないし、行政コストを膨張させる一因でもある。
「習うより慣れろ」で、失敗を繰り返し、効率的な雪かきを工夫する常識ですら、今や風化しているようだ。私が育った環境では考えられなかったことで、寂しい限りだ。