ある中央紙の「小沢一郎はマイケル・ジャクソンだ」と題したコラムをみつけた。以下は、私の勝手な解釈なので、お許し願おう。
最大の共通点は、デビュー時期が同じ1969年12月で、若かったこと。当時、マイケルは11歳で、衆院初当選の小沢氏は27歳。ベリー・ゴーディーと田中角栄という個性の強い育ての親を持ったことも似ている。80年代には、クインシー・ジョーンズと金丸信という新たな師の後ろ盾で、その世界の中心に躍り出た。
マイケルは、26歳の時、アフリカの飢餓と貧困救済のため、「We are the world」を作詞・作曲し、人気の頂点に達した。その後は、奇癖が目立ち評価が分かれたが、死後、人気が再沸騰した。
一方、小沢氏は、47歳の若さで自民党幹事長に抜擢され、次期総理の呼び声が高かった1993年に離党し、「新生党」を結成。その後、「新進党」「自由党」「民主党」と、”壊し屋”の異名を欲しいままにした。
マスコミを敵に回した点でも似ているが、高邁な理想と確固たる信念を持っていた点に共感を覚える。口下手が災いし、下世話なメディアには理解出来ず、多くの誤解を招いたのが残念だ。
小沢氏が、55年体制終焉後の日本を代表する政治家であることは紛れもない事実だが、念願の「二大政党による政権交代可能な政治」を実現した今、マイケルに対してと同じく、「well done」の言葉を送りたい。