第2話
『女の本音・・・お金は欲しいわよ!』
母に3万円仕送りし、残金は残り僅か。
正登とは別れたが事務所では今まで通りやって行くことに。
「この間は言いすぎた。」と謝る正登。
正登の友達・仲野が不当解雇されたと相談に来る。
話は聞いたものの、
こんな小さな案件に構ってる暇ないんだけど・・・と困惑する。
その間、早紀が不当解雇に関する事例を集めて来た。
ボスに呼ばれた正登と早紀。
ボスは母が倒れたことも知っていて、
正社員になるよう誘う。
正登には、仲野の会社とは近々顧問弁護士の契約を結ぶから、
その案件は断れと言われる。
友達は他に頼る人がいないからと言ってたが、
ボスにパートナーとして経営のことも考えて行くように言われ、
喜んでしまう正登。
それを早紀は気に入らない。
事務所に藍田がやって来た。
早紀が落とした財布を届けに来たようだ。
璃子から電話があって捜してくれたらしい。
藍田と一緒に食事に行く早紀。
仲野のことを知っていて、どうするのか訊ねられ、
「弱い立場の人を救うのが弁護士だと思う。」と。
その後、送ってくれた藍田が、
コーヒーを飲みたいと言うと、
「あなたと私はまだ会って3回目なので、
そんな発言するのは間違ってると思います。」
「大事なのは楽しいか楽しくないか。
面白いか面白くないか。
あんた最近いつ笑った?
いつ幸せって思った?
弱者を救うって言ってるけどそんな余裕あるの?
今のあんたの方がよっぽど弱者だ。
人を幸せにするためにはまず自分が幸せにならないと。」
そう言って帰って行く藍田。
仲野のことをやっぱり納得出来ない早紀は、
自分で色々調べた。
そして調べ上げた資料をまとめ、正登に渡す。
「仲野さんを救えるのはあなたしかいません。
私は弁護士ではないので。」
正登の腕を掴みながら言う早紀。
正登はかなり痛そう・・・
パートナー会議に出席するよう呼ばれる正登と早紀。
正登の案件を断るように言われ、
早紀が集めた資料を見せ、これなら裁判でも勝てるはずと。
力になってくれるように頼むが、ボスは全くその気がない。
「弁護士の仕事は正義を貫くことじゃなく、
クライアントの利益を守ること。」
正登はそれを受け入れてしまうが、
やっぱり早紀は受け入れられない。
「弱い立場の人が正しいことをして、
その結果不当な扱いを受けているのに、
それを見捨てるのが弁護士のすることでしょうか?
ボスの言ってることは
弁護士としては正しいかもしれませんが、
人間として間違ってます。」
早紀はイジメを黙って見ている子供と同じだと。
自分が昔イジメられていたことを話す。
庇ってくれた転校生が変わりにイジメられ、
それを止めることが出来なかったと言う早紀。
「私はもうあんな思いはしたくありません。」
「いつまでもそんな甘っちょろいことを言ってるから
何度も落ちるんだ。大人になれ。」
「色々ある。仕方ない。
そんな言葉で子供が納得出来ると思いますか。
私は子供に説明出来ないことはしたくありません。
ここで働いても正義を貫けないのなら、
弱い立場の人や、辛い境遇の人を見捨てるしかないのなら、
そんな仕事は、私には必要ありません。」
なら辞めてもらうしかないと言うボス。
「今までお世話になりました。」と頭を下げ出て行く早紀。
「偉そうなこと言うなら弁護士になってから言え!!」
荷物をまとめ出て行く早紀を追って来た正登。
引き止めるも早紀の気持ちは変わらず。
「いつまでも理想を追ってる訳にはいかない。
お前は弁護士じゃないから分からないんだ。
俺の辛さ・・・」
下に下りて行くと璃子と藍田がいた。
辞めたことを責められ、ズレてるなど散々言われ、
遂に切れた早紀。
「私だってお金欲しいわよ!!
お腹いっぱい食べたいわよ!!
でもね、自分を殺すって自殺って書くのよ。
私はそんなの絶対に嫌!!
お金があって恋人がいても、
自分を殺していたらそんなの生きてるって言うんですか?
幸せって言うんですか?」
去って行く早紀。
「またシャッター開いたよね?」
「あいつ絶対熱いヤツだって。」
仲野は無料相談窓口に。
早紀が呼んだらしい。
係の人に掴みかかって訴える早紀。
その後、仲野は会社へ戻れることになった。
早紀に母親から宅配便が届いた。
荷物の他に、この間送った3万とメモが。
『2度とこんなことしないように』
母には事務所を辞めたことが言えない早紀。
その夜、夢に母が出て来て言った。
「あたしがいなくなっても
やっていけるんだろうね?」
そして消える母。
目が覚めると、新潟の病院から電話が・・・
何?
母死んじゃうの?
早紀は正登とも別れちゃったし、
仕事も辞めちゃって、
これからどうするんだろうか・・・
やっていけるのか?
第1話