今月29日、京都府・京都市体育館で行われた試合結果です。
WBCライトフライ級戦:
挑戦者矢吹 正道(緑)TKO10回2分59秒 王者寺地 拳四郎(BMB)
*本来なら今月10日に行われる予定だった一戦。しかし前王者寺地がコロナウィルスに感染してしまい2週間ほど延期となっていました。
スムーズなフットワークと、左ジャブで寺地が強打の矢吹をコントロールしていたかに見えた前半戦。しかし4回終了時に出された採点は、何と2対0(40-36x2、36-36)で挑戦者を支持。その採点に危機感を覚えた寺地は中盤戦に攻勢を強めていきました。しかし8回終了時の採点では、3対0(79-73、78-74、77-75)ですべてのジャッジが揃って挑戦者をリードとしました。
後のない寺地は、9回、10回と大攻勢に出ます。ボディーを中心に矢吹を追い詰めますが、オーバーペースのためかフィニッシュする前にガス欠に。結局は10回に矢吹の強打に捕まってしまいゲームセット。挑戦者が大激戦を制し、寺地の長期政権に終止符を打ちました。
試合前の予想を覆し、王座戴冠劇を演じた矢吹。新王者はこれまでに3敗を喫してきましたが、その内訳は現WBOフライ級王者中谷 潤人(MT)と4回戦時代に対戦し判定負け。8回戦時代には、現日本フライ級王者ユーリ 阿久井 政悟(倉敷守安)に屈辱の92秒TKO負け。そして前WBAライトフライ級暫定王者ダニエル マテロン(キューバ)に1対2の判定負けと、そうそうたるメンバーが顔を揃えています。しかし矢吹は13の勝利の内、1試合を残してすべての試合を規定ラウンド内で終わらせてきました。
試合後、燃え尽きた感のある両選手ですが、まずはゆっくりと休息をとり今後に備えてもらいたいものです。当初の予定より12日遅れて行われた今回の一戦。試合が無事に終わりホッとしています。
下記は新王者矢吹を含めた、2021年9月29日現在のライトフライ級の王者たちとなります。
WBA(スーパー):京口 紘人(ワタナベ/防衛回数3)
WBA(レギュラー):エステバン ベルムデス(メキシコ/0)
WBC:矢吹 正道(緑/0)
IBF:フェリックス アルバラード(ニカラグア/2)
WBO:エルウィン ソト(メキシコ/2)
OPBF(東洋太平洋):堀川 謙一(三迫/0)
WBOアジア太平洋:加納 陸(大成/0)
日本:空位