とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

出雲と大和(東京国立博物館)

2020-02-11 23:59:00 | 博物館
本日は、建国記念日。
上野の東京国立博物館にて、「特別展 日本書紀成立1300年 出雲と大和」を鑑賞。
古の日本の成り立ちに思いを馳せてみた。

まず、出雲と言えば、「出雲大社」。
その宇豆柱と心御柱が出迎えてくれる。
古代の出雲大社本殿の模型にも圧倒される。
当時は高さが48mあったらしい。

出雲の荒神谷遺跡から出土した夥しい数の銅剣、銅鐸、銅矛。

大和の黒塚古墳からは、画文帯神獣鏡1面と三角縁神獣鏡と33面が出土。
鏡は大和王権から各地の有力者へ贈られたらしく、まさに権力の象徴である。

これらの銅製品は今でこそ緑色をしているが、製作された当時は金色に輝いていた。
当時の人は、これらが緑色になることを想像していたのだろうか。

信仰としては、元々あった日本の神と仏教の神が融合して、日本独自の仏教が成り立っていったことが面白い。

様々な大陸の文化が出雲に伝わり、さらに大和に伝わっていく中で、形を変えたり、洗練されていった。
そんな古代の交流に触れてみるのも面白いものである。



法隆寺金堂壁画 複製陶板

「ロマンスドール」(ネタバレ注意)

2020-02-08 23:59:00 | 映画
必死に働く人は、美しい。

期せずしてラブドール職人になった男とたまたまモデルとしてその職場に来た女。
運命の出会いから結婚。
倦怠期を経て、すべてを失うことを覚悟したとき、本当の幸せを見つけることができた。

幸せというものは、ずっと続くものではない。
この二人は幸せだったのだと思う。
自分をわかってくれる人、肯定してくれる人、そんな人が身近にいれば、
ましてや家族であったら、幸せと感じることができるのだろうか。

幸せは不幸とも紙一重だ。
求めても手に入らない。
失ってはじめて気づくものだ。

点数は、10点(10点満点)。

タイトル:ロマンスドール
製作年:2019年
製作国:日本
配給:KADOKAWA
監督:タナダユキ
主演:高橋一生、蒼井優
他出演者:浜野謙太、三浦透子、大倉孝二、ピエール瀧、渡辺えり、きたろう
上映時間:123分


「AI崩壊」(ネタバレ注意)

2020-02-01 23:30:00 | 映画
AIに限らず、道具の使い方は人間次第。
今までの道具と違って、AIは自己学習によって成長させることができるので、
とんでもないスピードで成長していく可能性がある。

作品のタイトルは「AI崩壊」だが、AI自体が壊れた訳ではなく、
悪意を持った人物の意志によって、AIが人類の脅威になり得るということだ。
更に言うと、悪意はなくとも、何かしらの人間の考慮漏れによって、AIを制御できなくなる怖さはある。

AIを格差社会と結び付けてエンターテインメント化したストーリーは面白かった。
しかし、ハイテクを使った監視システムは中国では完成されつつあるし、フィクションではない。
新しい技術がもたらす社会のあり方については、人間尊重の考え方が必須だが、
痛みをどう分かち合うかについても目を背けてはいけない。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:AI崩壊
製作年:2020年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:入江悠
主演:大沢たかお
他出演者:賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、高嶋政宏、芦名星、玉城ティナ、余貴美子、松嶋菜々子、三浦友和
上映時間:131分