とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「3月のライオン 前編」 (ねたばれ注意)

2017-03-22 23:59:00 | 映画
主演の神木隆之介を観に映画館へ。
期待以上だったが、有村架純のヒールな感じが意外だった。

将棋は勝者の方が敗者よりも消耗するとの解説があり腑に落ちた。
勝者は優勢になってから決着を着けるまでミスが許されないとの心理の中で勝負を続けるが、
敗者は敗色が濃くなってから気持ちの整理をつけ出すからというのが理由らしい。

孤独は人を強くするのだろうか。
自分の経験上、孤独というよりは、覚悟を持つことが人を強くするのだと思う。

後編が楽しみである。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:3月のライオン 前編
製作年:2017年
製作国:日本
配給:東宝、アスミック・エース
監督:大友啓史
主演:神木隆之介
他出演者:有村架純、倉科カナ、染谷将太、清原果那、佐々木蔵之介、加瀬亮、前田吟、高橋一生、岩松了、斉木しげる、中村倫也、尾上寛之、奥野瑛太、甲本雅裕、新津ちせ、板谷由夏、伊藤英明、豊川悦司
上映時間:139分


「ひるね姫~知らないワタシの物語~」 (ねたばれ注意)

2017-03-20 23:59:00 | 映画
日常とファンタジーの融合したドラマの見せ方として、面白かった。
途中までの展開が読めなかったのは、ココネの母親のビジュアルに先入観を持ってしまったことも大きい。

2020年という近い未来に向けて、世の中は大きくは変わらないだろうが、その土地ごとの魅力は残していければいいと感じさせてくれた。
地方であっても、世界最先端のものは現在もあるし、世界を変える種になるようなことがこれからも起きるだろう。
そういったきっかけを女子高校生に投影しているところに、そこしかないのかという軽い閉塞感も感じるが、
ココネを透して描かれている素直な心に動機付けられた行動力が、世界を変えていくのだと思う。

ハッピーエンドだったが、違和感が残ったのは、父親に対してあそこまで寛容な娘がいるかということだ。
この父娘関係こそが現代のファンタジーかもしれない。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:ひるね姫~知らないワタシの物語~
製作年:2017年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:神山健治
主演:高畑充希
他出演者:満島真之介、古田新太、釘宮理恵、高木渉、前野朋哉、清水理沙、高橋英樹、江口洋介
上映時間:110分


ミュシャ展(国立新美術館)

2017-03-15 14:00:00 | 美術館
ミュシャ展を国立新美術館にて鑑賞。

大作「スラヴ叙事詩」全20点がまとめて公開されるのがみどころだ。
これほどのサイズの作品が20点も集まると壮観だ。
ミュシャはスラヴ民族の苦難の歴史を絵に残そうとしたが、戦闘シーンはあえて書かなかった。
刺激的なシーンを直接的に描くのでなく、絵の中の人物の想いや祈りが伝わるようなシーンを選択している。
そこにミュシャの絵画に対する哲学を感じることができる。



スラヴ民族の賛歌

草間彌生展(国立新美術館)

2017-03-15 12:00:00 | 美術館
「草間彌生 わが永遠の魂」展を国立新美術館にて鑑賞。

作品から溢れるエネルギーが凄い。
1929年生まれだから、今年で88歳のはずだが、今も病院からアトリエに通って、創作活動を続けているそうだ。
絵を描いている映像の展示があったが、眼が尋常ではない。
作品を創ることを「闘い」と表現しているが、まさしく自分の存在を賭けて闘っていることがわかる。
作品のカラフルな色彩だけを見ると、想像もできないが。

草間彌生が世に出た作品は、モノクロームのネット・ペインティングだった。
この作品は、確かに普通ではない。
しつこいというか、際限がない。
これで何を表現したかったかというと自己表現なんだろう。
この作品を評価したニューヨークは凄いなあと思う。




「ラ・ラ・ランド」 (ねたばれ注意)

2017-03-03 23:59:00 | 映画
作品賞は逃したものの、第89回アカデミー賞6部門(主演女優賞、監督賞、美術賞、撮影賞、作曲賞、主題歌賞)受賞作品ということ、及び「セッション」のデイミアン・チャゼル監督作品ということで、観ることにした。

まず感じたのは、タイトル通りだが、「ロスアンゼルス万歳」、もっと言うと、「ハリウッド万歳」という作品。
夢を叶えられずにいる男女が出会って、お互いの夢を叶えたが、二人は別の道を歩む。
最高のハッピーエンドではないけれども、自分の道を全うした清々しさというか、人生が思い通りにいかないことの面白さというか。
人生はワンチャンスで、そのタイミングで、仕事とプライベートのどっちを優先するかという話でもあるが、女が最終的に両方を手に入れているのが現実的だなと。

街を舞台にしたミュージカル仕立ての表現も違和感がなく楽しめた。

また、二人が夢を追いかける過程では、観客に「勝負しているか」と問いかけているように感じた。
男は現実にあわせて自分を少し変えることで成功をつかみ、女は真っ向勝負で成功をつかんだ。
いろんな勝負の仕方があるけれど、新しいことに挑むことが大切とのメッセージが込められている。
この映画の表現そのものが、デイミアン・チャゼル監督にとって、挑戦であったように。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:ラ・ラ・ランド
原題:LA LA LAND
製作年:2016年
製作国:アメリカ
配給:ギャガ、ポニーキャニオン
監督:Damien Chazelle
主演:Ryan Gosling、Emma Stone
他出演者:J.K.Simmons
上映時間:128分