とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

坂本龍一 音を視る 時を聴く(東京都現代美術館)

2025-02-15 23:50:00 | 美術館
東京都現代美術館にて、坂本龍一 音を視る 時を聴くを鑑賞。
土曜日の午前ということもあり、会場はとても混雑しており、客層も多国籍であり、年齢層も幅広かった。

坂本龍一といえば、YMO(Yellow Magic Orchestra)の楽曲や「戦場のメリークリスマス」、「ラストエンペラー」などの映画音楽が思い浮かぶ。
この展覧会では、時間と空間と音の連関を表現した作品が並ぶ。

時間に対する人間の感覚が一定ではなく、人間の主観によって100年が長く感じたり短く感じたりといった「主観時間」に芸術性を見出していたのではないか。
その時間に対して、音がどう関わってくるのか、音も一定ではなく、空間と絡み合いながら変化していく。
時間、空間、音の三要素を再現する手段として、映像を捉えていたのだろう。

結局、巡り巡って、人間の日常生活を自由に過ごすことに返ってきているのかなとも感じた。



霧の彫刻

カナレットとヴェネツィアの輝き(SOMPO美術館)

2024-12-01 23:30:00 | 美術館
SOMPO美術館にて、「カナレットとヴェネツィアの輝き」を鑑賞。

カナレット(1697-1768)は、18世紀のヴェネツィアで景観画(ヴェドゥータ)で名声を博した画家。
グランド・ツアーでやってきた英国貴族がカナレットのヴェドゥータを競って買い求めたらしい。

グランド・ツアーとは貴族の子弟が教育の仕上げとして行った周遊旅行で、フランスやイタリアの各地を巡り、ヴェネツィアは特に人気があったとのこと。

カナレットは実在の景観をそのまま絵にしたわけではなく、現実には存在しない理想の景観を創作して絵にしていた。
イタリア語で気まぐれを意味するカプリッチョ(綺想画)という手法を駆使していた。
顧客が求める絵を創作することに長けていたということだろう。

カナレットの絵が英国に渡り、ターナーなどの英国の画家に影響を与えたというところが面白い。

また、ヴェネツィアが後世の印象派の画家たちの創作意欲を刺激したということも面白い。
カナレットの絵とはまったく趣きが異なるが。



カナレット カナル・グランデのレガッタ 1730-1739頃

モネ 睡蓮のとき(国立西洋美術館)

2024-10-25 23:50:00 | 美術館
国立西洋美術館にて開催の「モネ 睡蓮のとき」を鑑賞。

見所は、睡蓮の連作作品を20点以上まとめて観ることができること。
特に大画面の作品は細部までじっくりと観ることで、モネの繊細さを感じることができる。

同じモチーフを数点、時間を変えて描くことで、モネが時間の移ろいとともにかわる色彩の変化を表現している作品も興味深い。

音声ガイドは、石田ゆり子がナビゲーターを担当。
この展示の雰囲気と合っており、テーマソング「私のモネ」も心地よかった。



睡蓮(1916年、国立西洋美術館)


睡蓮(1916-1919年頃、マルモッタン・モネ美術館)

石川九楊大全(上野の森美術館)

2024-07-06 23:59:00 | 美術館
上野の森美術館にて、石川九楊大全 後期【状況篇】言葉は雨のように降りそそいだを鑑賞。

「エロイエロイラマサバクタニ又は死篇」などは言葉に籠る感情を文字にした表現なのかなと解釈した。
河東碧梧桐の自由律俳句の文字には何かしらの法則性がありそうで暗号のようだ。
音の表現と書の表現の類似性もあるのかもしれないが、わからない。

石川九楊ご本人が会場におられ、温和な空気を漂わせておられた。
作品から感じる緊張感との対比にそういうものなのかもと感じた。


デ・キリコ展(東京都美術館)

2024-06-07 23:59:00 | 美術館
東京都美術館で開催の「デ・キリコ展」を鑑賞。

ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)は、日常の奥に潜む非日常を表した「形而上絵画」と名付けた手法で多くの芸術家に影響を与えた。
また、古典絵画のテーマや技法にも取り組み、自らの世界を創り上げていった人であった。

見慣れたはずの景色が初めて見る景色であるかのようなインスピレーションを絵にするとは、どういうことか。
本来、家の中にあるはずの家具が屋外にあったときの違和感をどのように絵に表現するか。

先入観が邪魔をして見えていなかったものは何か。

単純に絵画を鑑賞することからの発想の広がりが、デ・キリコなのかもしれない。