とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

ほぼ日の株主ミーティング2022

2022-11-27 21:30:00 | 投資
久々のほぼ日の株主ミーティング。
コロナ禍後、初のリアル開催。

プログラムは以下のとおり。
・山極壽一さんによる講演
・株主総会
・ほぼ日乗組員への質問会

人が対面でコミュニケーションすることで生じる共鳴だったり、信用を獲得するには時間が必要という話はためになった。
小さな損失をしながら、どういう人が信用できるかを時間をかけて見極めることが大事だということだろう。

組織運営に、数値目標を設定するなという話も、前段の話を受けると、腹落ちするところがあった。
組織の目的が何かによるところはあると思うが、最終的に、文化を作るという発想はベテランでないと出てこないだろう。

株主総会では、経営数値には表れないチームの体力がアップしたとのこと。
今後、様々な取り組みをしていくための下地ができつつあるとのこと。
今後に期待だ。


「母性」(ネタバレ注意)

2022-11-26 23:59:00 | 映画
湊かなえの小説の映画化。
母と娘の関係性は、縁がないもので、正直、よくわからない。
ただ、同じ事実でも、立場によって見方が変わるということは、よくありそうだ。
ましてや、記憶は自分の都合のよいように書き換えられる可能性がある。

戸田恵梨香のじわっと恐さを醸し出す演技が凄かった。
実母が亡くなってからは、義母に仕えるような生活にみえたが、依存する対象が必要だったのかなと思った。
様々な辛さを抱えていても、母親という存在から愛されたいという気持ちは変わらなかったのではないだろうか。

永野芽郁が演じる娘は、母親の意志に従うものの、正義感が強すぎて、周りの人とぶつかってしまう存在だ。
一方、邪気がないので、周りの人から愛されてもいるのだろうと思えた。
そこが、この作品の救いだった。

愛憎というのは表裏一体というのが一番の感想だ。
愛情が大きいほど、少しのずれも許せないというか、「可愛さ余って憎さ百倍」というやつだ。
愛情の反対は、無関心だと思うので、憎しみがあるということは、切りたくても切れない関係性ということだ。
だからこそ、いろいろな感情が渦巻くことになる。

自分の命が未来に引き継がれること、というのは生き物の宿命だ。
宿命に抗って生きることは難しい。
しかし、宿命に素直に従うことも難しいということだろうか。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:母性
製作年:2022年
製作国:日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:廣木隆一
主演:戸田恵梨香、永野芽郁
他出演者:三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央
上映時間:116分


「ある男」(ネタバレ注意)

2022-11-24 22:30:00 | 映画
平野啓一郎の小説の映画化。
原作を読んでいただけに感動もひとしおだった。

安藤サクラと窪田正孝の演技はもちろん素晴らしかったが、妻夫木聡の語り部としての存在感に引き込まれた。
役になりきりつつ、鑑賞者の目線にも目配りするという、動と静の切り替えが見事。
たぶん、この人は監督をやっても凄いのではないか、と感じた。

脇を固める面々も、それぞれの個性を生かして光っていた。

作品のテーマは、個人のアイデンティティとは何かだ。
名前や顔を変えても残るものは何か。
普通は、名前も顔も一生、つきあっていくものなので、個人と分離しているわけではないが。

ただ、自分も含め、世の中の大多数の人は、そこまで際立った個性を持てていないとも思う。
たまたまマイナス方向に飛び出してしまった人のトラウマの存在にも気付かずに生きている。

だとすると、多くの人が世の中に残すことができるのは、その人の優しさや温もりみたいなものだけだったりするのかもしれない。
それで十分と思える作品だった。

点数は、10点(10点満点)。

タイトル:ある男
製作年:2022年
製作国:日本
配給:松竹
監督:石川慶
主演:妻夫木聡
他出演者:安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、眞島秀和、小藪千豊、坂元愛登、山口美也子、きたろう、カトウシンスケ、河合優実、でんでん、仲野太賀、真木よう子、柄本明
上映時間:121分


「ザリガニの鳴くところ」(ネタバレ注意)

2022-11-21 23:30:00 | 映画
アメリカのベストセラー小説の映画化。
ノースカロライナの湿地帯の自然の雄大さと、過酷な生い立ちの少女の成長物語だが、それだけで終わらなかった。
よくも悪くも、自分の手で幸せを掴むには、この方法しかなかったのかもしれないという説得力がある。
昨今の#MeToo運動の影響も受けての作品だろう。

弱者に冷たい時代に、想像を絶するたくましさで生き抜いた女性カイアをデイジー・エドガー=ジョーンズが魅力的に演じる。
人間の変化と変わらない大自然の対比も感じさせてくれる。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:ザリガニの鳴くところ
原題:Where the Crawdads Sing
製作年:2022年
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズ
監督:Olivia Newman
主演:Daisy Edgar-Jones
他出演者:Taylor John Smith、Harris Dickinson、Michael Hyatt、Sterling Macer Jr.、Jojo Regina、Garret Dillahunt、Ahna O'Reilly、David Strathairn
上映時間:125分


「ザ・メニュー」(ネタバレ注意)

2022-11-21 22:30:00 | 映画
スリリングな展開だったが、もう一波乱ありそうでなかった。
いろいろなことが謎のまま終わり、消化不良感が残った。

シェフ役のレイフ・ファインズと女性客役のアニャ・テイラー=ジョイをみるための作品だったかも。
二人の演技は素晴らしかった。

料理とは何かの原点に迫るとともに、美食家を皮肉ってもいる。
この作品を観たあとに、高級レストランに行く気はしないだろう。

点数は、7点(10点満点)。

タイトル:ザ・メニュー
原題:The Menu
製作年:2022年
製作国:アメリカ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:Mark Mylod
主演:Ralph Fiennes
他出演者:Anya Taylor-Joy、Nicholas Hoult、Hong Chau、Janet McTeer、John Leguizamo
上映時間:107分