とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「箱男」(ネタバレ注意)

2024-09-01 23:45:00 | 映画
阿部公房が1973年に発表した小説の映画化。
原作小説は読んでいない。

長瀬正敏が演じる「わたし」が困難を乗り越えて、「本物の」箱男になろうとする。
箱男とは段ボールを頭からすっぽりとかぶって、世の中の誰にも認識されずに、世の中を観察する存在。
観察した内容を手記にしたためている。

そんな箱男を攻撃してくる者、犯罪に利用しようとする者、謎の女の出現と観察するだけで生きていけない。

「わたし」は孤独に耐えきれず、女にすがろうとする。
しかし、追いかけない。
何とも中途半端だが、それが男というものなのだろうか。

箱男の行動が現代人のSNSでの行動と似ているのは人間の本質は変わっていないからだ。
実名で生きる世界と匿名の世界。
1970年代は箱男は街に1人だったが、SNSでは箱男の人数制限はない。
都合のよいときに箱男になれる世界が実現している。

点数は、5点(10点満点)。

タイトル:箱男
製作年:2024年
製作国:日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:石井岳龍
主演:永瀬正敏
他出演者:浅野忠信、白本彩奈、佐藤浩市、渋川清彦、中村優子、川瀬陽太
上映時間:120分



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