とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

岐阜城

2020-10-31 17:00:00 | 旅行
犬山城から岐阜城へ移動。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で盛り上がっているのか、
金華山山頂へ登るロープウェーが40分待ち。
ロープウェーからの景色を見たかったが、
山頂の天守の閉館までに間に合うか微妙だったので、徒歩で行くことに。
一番近道になる馬の背登山道で徒歩30分、もう一つの瞑想の小道は徒歩60分。
馬の背登山道は健脚の人向けというのが気になったが、こちらを選択。
しかし、これが間違いだった。
手荷物がなければ、多少はましだったかもしれないが、かなりの急斜面。
何とか40分ぐらいで登りきることができたが、
普段の運動不足もあり、山頂までが遠かった。

天守の望楼からの眺めが絶景。
近くを流れる長良川と遠くに見える木曽川の流れが眩しい。
夜景でも見ながらお酒が飲めたら織田信長になった気分を味わえたかも。
しかし、この山頂に城を築くのは、さぞ大変だっただろう。
それが体感できたのがよかった。

帰りもロープウェーは長蛇の列。やむなく、徒歩で下山。
今度は、百曲り登山道を降りたが、こちらは比較的歩きやすかった。


犬山城

2020-10-31 13:00:00 | 旅行
GoToトラベルを活用して、名古屋方面へ旅行。
いつか行こうと思っていた犬山城へ。

現存する天守の中でもっとも古いと言われているらしい。
1935年に国宝に指定され、別名を白帝城という。

織田信長の叔父である織田信康が1537年に築城し、
その後、城主が頻繁に変わったが、江戸時代に入り、
1617年尾張藩付家老、成瀬正成が城主となって以降は、
成瀬氏が幕末まで城主を務めた。

木曽川沿いの小高い山の上に立つ城は、
攻撃に対する守りと水運への対応からこの地に建てられたのだろうと推測。
かつては、城下町全体を堀で囲んだ総構えだったとのこと。

幸い天気がよく名古屋市街の高層ビルが見えた。
天守の望楼が微妙に傾いているようで、やや恐怖を感じるが、
自然に囲まれた気持ちのいい景色。

地理的に西国に対する名古屋への備えでもあり、
いち早く、敵を察知して、木曽川で食い止める役割だったのだろう。

城とまちミュージアムでは、「犬山城主の武威」ということで、
成瀬家に伝わる武具や工芸品が見れた。
初代城主の成瀬正成は家康の信任が厚く、付家老に任じられただけに
徳川家につながる名品も多く残されている。

隣の犬山からくりミュージアムでは、からくり人形が見れた。
この技術が自動車につながっていると考えると、
戦国時代に日本を制した特質がこの地にあったように思える。

今度は、このからくりをのせた車山が繰り出される犬山祭を見てみたい。



天守閣からの眺め


城とまちミュージアム

広島 vs 横浜(横浜スタジアム 2020/10/24)森下、新人王へ投打に活躍

2020-10-24 23:59:00 | 野球観戦
14:00開始のデーゲーム。この時期にしては日差しが温かい。

先発投手はカープが森下、横浜が井納。
森下は新人王争いで、巨人の戸郷と勝ち星8勝で並んでおり、引き離したいところ。
もちろん横浜も黙って勝たせてはくれない。
チームの目標である優勝が消えてしまった今、緊張感のある試合を観れることが嬉しい。

1回表のカープの攻撃。
田中広輔が四球で出塁も、堂林、鈴木誠也が三振。
松山もキャッチャーへのファウルフライで無得点。
井納がいいのか、カープ打線が湿っているのか、難しいところだが、厳しい展開を予感。


1回裏の横浜の攻撃。
梶谷、乙坂にうまく変化球を打たせて、二死。
ロペスにレフト線へのクリーンヒットを許す。
これでロペスが日米通算2,000本安打を達成。
偉業のはずだが、セレモニーはなく、ゲーム続行。
続くオースティンに四球で、いきなりのピンチだが、宮崎はライトフライに打ち取った。


2回表のカープの攻撃。
先頭の西川がライトへのチーム初安打。
しかし、ピレラ、坂倉、菊池が凡退。

2回裏の横浜の攻撃。
ソト、倉本、井納を三者凡退に打ち取る。

3回表のカープの攻撃。
先頭の森下がセンター前ヒットで出塁。
続く田中広輔もセンター前ヒット。
堂林はポップフライ気味の危ういバントだったが、
何とか送って、一死二塁、三塁のチャンスでクリーンアップ。
だが、鈴木誠也、松山ともにポップフライで無得点。

3回裏の横浜の攻撃。
先頭の戸柱はセカンドゴロの後、梶谷が当てただけのサードゴロ。
打球が弱く内野安打だが、サードの堂林が悪送球。
梶谷の走力を考えると、投げなくてよかったが、後の祭り。
一死二塁で乙坂はライトへのライナー性の打球。
鈴木誠也が追い付いて、スライディングキャッチを試みるも弾いてタイムリー。0-1。
続くロペスはショートゴロダブルプレイで切り抜けた。
振り返ると、堂林の悪送球がなければ、無得点だった。
試合の序盤だったことが救い。

5回表のカープの攻撃。
二死から田中広輔が2打席連続のヒットで出塁。
綺麗に三遊間をゴロで抜けるレフト前への打球。
堂林が粘って四球の後、鈴木誠也がレフトへのタイムリーで同点。
フォークに食らいついて、意地を見せた。1-1。
松山に期待もファーストゴロで井納を崩せず。

6回表のカープの攻撃。
一死からピレラがライト前ヒット。
坂倉がショートゴロもヒットエンドランでピレラが走っており、
二塁は間に合わずで一塁へ送球も内野安打。
菊池が粘ってショートゴロで、二死二塁、三塁で打者は森下。
1打席目にヒットを放っていたが、ここは力ないショートゴロで無得点。
普通なら代打もあり得たが、
今日は何としても森下に勝ちをつけるという佐々岡監督の姿勢を感じた。

6回裏の横浜の攻撃。
先頭の梶谷が粘って四球。
乙坂レフトフライの後、ロペスはピッチャーゴロでダブルプレイと思ったが、
リプレイ検証でわずかにロペスの足が早く、二死一塁で試合再開。
嫌なムードだったが、オースティンを三振で切り抜けた。
森下のメンタルの強さが出たシーンだ。

7回表のカープの攻撃。
この回から横浜のマウンドは国吉。直球が150kmを常に超えてくる。
田中広輔は三振の後、突如コントロールが乱れ、堂林はストレートの四球。
鈴木誠也にもストライクが入らず、スリーボールから申告敬遠。
たまらず横浜のピッチャーは左腕のエスコバーに交代。
カープベンチも動いて、左投手に強い會澤を代打へ。
會澤は粘ったが、9球目の直球156kmを空振り三振。
続く西川も直球に押されてのセンターフライで無得点。

8回表のカープの攻撃。
横浜のマウンドは平田。
二死から菊池がショートの頭上をわずかに超えるレフト前ヒット。
続く打者は森下。
自分で決めるにも長打は厳しいと思っていたら、
二球目の前に菊池がスタートを切って、平田は慌てて、盗塁成功。
二球目を空振りして、ツーストライクと追い込まれた後の三球目。
一二塁間へのヒットで、菊池が一気にホームイン。
送球がよければ完全にアウトのタイミングだったが、
菊池のギャンブルプレイで1点をもぎ取った。2-1。

8回裏の横浜の攻撃。
先頭は平田の代打で佐野。
横浜ファンはこの日一番の盛り上がり。
明治大学の先輩、後輩対決でもある。
初球の内角球を佐野が強振したが、バットが根元から折れてのファーストゴロ。
ここで勝負が決した気がした。
案の定、後続も倒れて、三者凡退。

9回裏の横浜の攻撃。
乙坂はセカンドゴロ、ロペスはサードゴロで二死。


オースティンは三振と思ったらファウルチップで、次の球をレフト線へヒット。
しかし、二塁手前でレフト野間の好返球でタッチアウト。ゲームセット。
森下の勝ちへの執念と、打てないながらも、チーム一丸で森下を盛り立てての勝利。

ヒーローインタビューは投打で活躍の森下。
9回まで球威が落ちないのが凄い。
また、立ち上がりより、中盤、後半になるほど、打者との駆け引きに勝っていたように見えた。
恐らく、その日の自分の調子や相手の調子、そこまでの攻めの過程を踏まえて、勝負できているのだろう。
もちろん好調とは思うが、こういう能力は調子がよくないときに生きてくる。
また、この頭のよさがバッティングにも活きてのタイムリーだったと思う。
性格もよさそうなので、新人であっても、カープの主力選手として、チームを盛り立てて欲しい。








「薬の神じゃない!」(ネタバレ注意)

2020-10-23 23:59:00 | 映画
2014年に起きた偽薬事件を元にした中国映画。
企業の利益と人間の命の相克、また法の秩序をどう保つかなど、
多くの問題を含んでおり、見応えのある作品だった。

欧州と中国の格差、中国国内での格差、中国とインドでの格差など、
昨今の世界情勢も織り込まれている。

スイスの製薬会社が販売する慢性骨髄性白血病の薬を巡って、
高価で薬を買うために困窮している人のために、
認可されていないジェネリック医薬品をインドから密輸して、
安価に提供する男が主人公だ。
主人公は警察に捕まるのを恐れて、一度は、商売をやめてしまう。

しかし、白血病の人々の窮状を見かねて、再び、密輸を始める。
しかも、今度は仕入れた価格よりも安く、慈善事業的に活動する。

最終的には、スイスの製薬会社の圧力で、
インドの製造元が閉鎖され、主人公も逮捕されてしまう。

この事件をきっかけに、中国の医療薬業界が改革され、
慢性骨髄性白血病薬は医療保険適用となり、
庶民も安価に服用できるようになったらしい。

この作品では、スイスの製薬会社が悪者のように描かれているが、
そもそも薬の開発には相当の投資が必要で、
薬の開発自体に命を賭けている人がいるのも事実だ。
また、慢性骨髄性白血病以外でもお金さえあれば助かる命はある。

そんな世界中のすべての人を救うことができれば素晴らしいが、
病気以外にも命を危険にさらしたり、
心身にダメージを受けることは世の中に溢れている。

例えば、画期的な技術が開発されて癌が撲滅されたら、
癌の治療で生計を立てている人は、他の仕事を探さないといけない。
人類にとっては福音であっても、一部の人にはそうでないかもしれない。

ある日突然、変化が訪れる訳ではないので、
新しい状態に世界は徐々に慣れていくのだろうが、
そのための社会的なコストは発生する。

現在のコロナ禍にあって、膨大なワクチン開発費用が投じられているが、
これも数年後、抗体が広がったら、必要なくなる可能性がある。
本来、社会的に維持し、投資すべきは、
今後発生するかもしれない新しいウィルスへの対応ノウハウをオープンにして、
多くの企業がすぐに対応できるような仕組み作りではないだろうか。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:薬の神じゃない!
原題:我不是薬神
製作年:2018年
製作国:中国
配給:シネメディア
監督:ウェン・ムーイエ
主演:シュー・ジェン
他出演者:ワン・チュエンジュン、ジョウ・イーウェイ、タン・ジュオ、チャン・ユー、ヤン・シンミン
上映時間:117分


桃山 天下人の100年(東京国立博物館)

2020-10-23 23:30:00 | 博物館
東京国立博物館にて、
「桃山 天下人の100年」を鑑賞。

室町幕府の滅亡(1573年)から、
江戸幕府の開府(1603年)までの
安土桃山時代の前後に花開いた
「桃山美術」の名品をたどりつつ、
日本人の美意識を捉える展示である。

「桃山美術」の特徴は、
時代の気風にのって
豪壮かつ華美であることだ。
そのカウンターカルチャーとして、
茶の湯のような侘び寂びを貴ぶ文化も
発展した。

また、航海技術の発展により、
これまでは中国経由で
外国文化に触れていた日本文化が、
西洋の影響を直接的に受けるように
なったことも大きな変化だ。

言ってみれば、社会の急激な変化の中で、
カオス状態から生き残ったものが、
この時代の文化と言えるかもしれない。

そんな中、異彩を放っていたのが、
長谷川等伯の「松林図屏風」だ。
世間の喧騒から離れて、
束の間、この画を眺めていると、
時が止まったような感覚になる。
自分だけが雪の中に存在している寂寥感、
いずれ自分も雪の中に溶けて無に帰る、
そういった普遍的な人間存在の無力さを
表しているようにも思える。
逆に、自分の無力さを自覚することで、
やれることをやるしかないと開き直れる。
人間そのものであったり、
芸術を含めた人間の営みの本質を
突き付ける鋭さもある。
静寂の中に狂気を孕んでいる恐さがある。
時代の流れであった豪壮、華美とは
逆方向の作品だが、
奇をてらった訳ではなく、
生まれるべくして生まれた作品と思える。

いいものはいい、というのが感想だ。