14:00開始のデーゲーム。この時期にしては日差しが温かい。
先発投手はカープが森下、横浜が井納。
森下は新人王争いで、巨人の戸郷と勝ち星8勝で並んでおり、引き離したいところ。
もちろん横浜も黙って勝たせてはくれない。
チームの目標である優勝が消えてしまった今、緊張感のある試合を観れることが嬉しい。
1回表のカープの攻撃。
田中広輔が四球で出塁も、堂林、鈴木誠也が三振。
松山もキャッチャーへのファウルフライで無得点。
井納がいいのか、カープ打線が湿っているのか、難しいところだが、厳しい展開を予感。
1回裏の横浜の攻撃。
梶谷、乙坂にうまく変化球を打たせて、二死。
ロペスにレフト線へのクリーンヒットを許す。
これでロペスが日米通算2,000本安打を達成。
偉業のはずだが、セレモニーはなく、ゲーム続行。
続くオースティンに四球で、いきなりのピンチだが、宮崎はライトフライに打ち取った。
2回表のカープの攻撃。
先頭の西川がライトへのチーム初安打。
しかし、ピレラ、坂倉、菊池が凡退。
2回裏の横浜の攻撃。
ソト、倉本、井納を三者凡退に打ち取る。
3回表のカープの攻撃。
先頭の森下がセンター前ヒットで出塁。
続く田中広輔もセンター前ヒット。
堂林はポップフライ気味の危ういバントだったが、
何とか送って、一死二塁、三塁のチャンスでクリーンアップ。
だが、鈴木誠也、松山ともにポップフライで無得点。
3回裏の横浜の攻撃。
先頭の戸柱はセカンドゴロの後、梶谷が当てただけのサードゴロ。
打球が弱く内野安打だが、サードの堂林が悪送球。
梶谷の走力を考えると、投げなくてよかったが、後の祭り。
一死二塁で乙坂はライトへのライナー性の打球。
鈴木誠也が追い付いて、スライディングキャッチを試みるも弾いてタイムリー。0-1。
続くロペスはショートゴロダブルプレイで切り抜けた。
振り返ると、堂林の悪送球がなければ、無得点だった。
試合の序盤だったことが救い。
5回表のカープの攻撃。
二死から田中広輔が2打席連続のヒットで出塁。
綺麗に三遊間をゴロで抜けるレフト前への打球。
堂林が粘って四球の後、鈴木誠也がレフトへのタイムリーで同点。
フォークに食らいついて、意地を見せた。1-1。
松山に期待もファーストゴロで井納を崩せず。
6回表のカープの攻撃。
一死からピレラがライト前ヒット。
坂倉がショートゴロもヒットエンドランでピレラが走っており、
二塁は間に合わずで一塁へ送球も内野安打。
菊池が粘ってショートゴロで、二死二塁、三塁で打者は森下。
1打席目にヒットを放っていたが、ここは力ないショートゴロで無得点。
普通なら代打もあり得たが、
今日は何としても森下に勝ちをつけるという佐々岡監督の姿勢を感じた。
6回裏の横浜の攻撃。
先頭の梶谷が粘って四球。
乙坂レフトフライの後、ロペスはピッチャーゴロでダブルプレイと思ったが、
リプレイ検証でわずかにロペスの足が早く、二死一塁で試合再開。
嫌なムードだったが、オースティンを三振で切り抜けた。
森下のメンタルの強さが出たシーンだ。
7回表のカープの攻撃。
この回から横浜のマウンドは国吉。直球が150kmを常に超えてくる。
田中広輔は三振の後、突如コントロールが乱れ、堂林はストレートの四球。
鈴木誠也にもストライクが入らず、スリーボールから申告敬遠。
たまらず横浜のピッチャーは左腕のエスコバーに交代。
カープベンチも動いて、左投手に強い會澤を代打へ。
會澤は粘ったが、9球目の直球156kmを空振り三振。
続く西川も直球に押されてのセンターフライで無得点。
8回表のカープの攻撃。
横浜のマウンドは平田。
二死から菊池がショートの頭上をわずかに超えるレフト前ヒット。
続く打者は森下。
自分で決めるにも長打は厳しいと思っていたら、
二球目の前に菊池がスタートを切って、平田は慌てて、盗塁成功。
二球目を空振りして、ツーストライクと追い込まれた後の三球目。
一二塁間へのヒットで、菊池が一気にホームイン。
送球がよければ完全にアウトのタイミングだったが、
菊池のギャンブルプレイで1点をもぎ取った。2-1。
8回裏の横浜の攻撃。
先頭は平田の代打で佐野。
横浜ファンはこの日一番の盛り上がり。
明治大学の先輩、後輩対決でもある。
初球の内角球を佐野が強振したが、バットが根元から折れてのファーストゴロ。
ここで勝負が決した気がした。
案の定、後続も倒れて、三者凡退。
9回裏の横浜の攻撃。
乙坂はセカンドゴロ、ロペスはサードゴロで二死。
オースティンは三振と思ったらファウルチップで、次の球をレフト線へヒット。
しかし、二塁手前でレフト野間の好返球でタッチアウト。ゲームセット。
森下の勝ちへの執念と、打てないながらも、チーム一丸で森下を盛り立てての勝利。
ヒーローインタビューは投打で活躍の森下。
9回まで球威が落ちないのが凄い。
また、立ち上がりより、中盤、後半になるほど、打者との駆け引きに勝っていたように見えた。
恐らく、その日の自分の調子や相手の調子、そこまでの攻めの過程を踏まえて、勝負できているのだろう。
もちろん好調とは思うが、こういう能力は調子がよくないときに生きてくる。
また、この頭のよさがバッティングにも活きてのタイムリーだったと思う。
性格もよさそうなので、新人であっても、カープの主力選手として、チームを盛り立てて欲しい。