栃木県はが郡の

陶工のつぶやき

窯について

2007-11-21 22:32:00 | 陶芸
野焼きをやったことがあります。

軽トラック2台分のマキを使い切ったのですが、

素焼き程度にしか焼けていませんでした。

工房のマキストーブの中に

ぐい飲みをいれて焼いたことがあります。

これもまた、素焼きよりもうすこし焼けたかなと言う程度。

灰が釉薬になるまで焼くと言う事は、すごいことなんです。

火の色でおおよその温度がわかりますが、

タバコの火の吸い込んだ時の色で800度くらいでしょうか。

1200度を超えると、白熱電球を直視するくらいの輝きになってきます。

鉄も溶ける温度ですから。

温度を上げるための条件

1・熱源

2・熱を逃がさない容器

が必要です。

それが窯ですね。

以前はレンガの窯が一般的でした。

最近は断熱材が進化してレンガを使わない窯も増えてきました。

蒸気機関車が電車になったように

窯も進化したのです。

昔のものは大掛かりだったですね。

大きなのぼり窯なんかは、下のほうで火を燃し始めても上の方はまだ窯詰めしてた、なんて話を聞いたことがあります。

鍋島藩の御用窯跡をみたことがありますが、

一部屋が10畳間くらいあって、そんな部屋が山の斜面の下から上へ続いているのでした。

トラック一杯分の粘土を焼くのに、トラック十杯分のマキがいると言ったようです。

原油も高騰してますし、太陽光で焼ける窯なんか出来るとうれしいな。

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そろそろこんな格好が・・・

2007-11-20 20:01:42 | 犬の話


そろそろこんな格好が恋しくなってきました。

工房のマキストーブにも火が入りました。

午前中は市貝陶芸サークルの教室。

午後はお客様。

そして依頼品の仕上げ作業。

夕方、知り合いの工房におもしろい窯を見に行ってきました。

窯を欲しがっていた友人に紹介。

陶芸は技術だけでなく、設備も進化しています。

電子レンジの技術を応用した窯も出始めているようですね。

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半磁器と格闘中

2007-11-19 17:37:14 | 陶芸


小さい頃のどっぐまん。

さて今依頼されている仕事の難易度が高くて、ろくろと格闘中。

半磁器土はこしがなくて、すぐ変形してしまいます。

寸法とフォルムが指定されていますので、職人としては限りなく誤差をなくしたいところです。

一休みしたら、また格闘じゃ~。

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塩釉薬について

2007-11-18 22:48:21 | 陶芸
私の師匠が塩釉をやる方で、少々説明したいと思います。

これは普通の陶器と少し異なりまして

くすり掛けと言う作業がありません。

したがって、素焼きもいりません。

乾燥した生生地を窯に入れて、本焼き。

ほとんど焼きあがる頃に、窯の中に塩を放り込みます。

すると塩が作品に焼きつき、ガラス状になるんですね。

面白いことに、作品の陰の部分にもちゃんと塩がのるんです。

おそらくガス状になってまわっていくんだと思います。

砂糖ならどうなんだ?

・・・

だめです。

もともとドイツで始まった技法のようで、

粘土の中のケイ酸と言う成分と塩のナトリウムが結びついて

ケイ酸ナトリウム・・・つまりガラスができるんですね。

ナトリウムが入っていれば良いんです。

ドイツでは岩塩がわりと豊富にあるようで、それを使ったんでしょうね。

ただし!

ナトリウムと分離した塩素ガスが煙突から逃げていきます。

窯焚き中、煙突のほうに行ったら、危ないから戻るようにといわれました。

素焼きやクスリ掛けがないから、楽かなと思うと

これがそうでもなく、窯出ししてからの処理が面倒でした。

作品に塩が付くのと同じように、窯にも、棚板にも塩が付くわけです。

これのそうじ。

くすり掛け以上の手間かもしれません。

それから、塩釉をやるには、専用の窯が必要です。

ほかの作品は焼けなくなります。

塩の影響を受けるからです。

海に近い窯元で、珊瑚をいれて焼く方がいます。

これも塩釉薬の一種ではないかと思われます。

また、備前の火だすきも塩水に漬けると良い色が出ると言いますが、やっぱり塩釉薬の一種ですね。

日本では、塩はほとんど海水から作るようですが、ヨーロッパでは岩塩が多いようです。

山から掘り出した、岩塩は陶芸の素材として違和感なかったのかもしれませんね。

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ハウルの動く城

2007-11-17 20:41:56 | 音楽
イメージ交響組曲 ハウルの動く城
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
徳間ジャパンコミュニケーションズ

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アマゾンで注文。

いまどきか!と言われそうですが・・・

昨日届きました。

ところが!

期待していた、メインテーマがない?!

映画で流れていた、久石譲さんのピアノのメインテーマがないのです~!

まあそれはそれとして、楽曲も演奏も好きです。

サウンドトラックとしてではなく、アルバムとして納得。

それでこちら↓

ハウルの動く城 サウンドトラック
久石譲,倍賞千恵子,谷川俊太郎,新日本フィルハーモニー交響楽団
徳間ジャパンコミュニケーションズ

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を注文。

映画用の曲の前に、まずイメージで曲を作るようですね。

3曲目の「ソフィーの明日」という曲にメインテーマの雰囲気がありますね。

さて話は変わって

しのぎのシリーズ作品

いつもと違う土で作ってみました。



それから久々のどっぐまん



丸くなって眠る季節になってきましたね。

一緒に寝てるんですが、暖かくて良いですよ~。

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市貝町役場ロビー展示

2007-11-16 19:49:40 | 陶芸


市貝町役場のロビーで、市貝町の陶芸家達の展示が始まりました。

12月5日までですので、どうぞご覧くださいませ。

その一部の写真を紹介します。

一度に全員紹介できないので、追ってアップしたいと思います。

こちらは、「かば製造業」の山田実穂さんの作品。



手を触れないでくださいと書いてありますが、触ってみたくなる感じ。触ってませんけど。

こちらはユアン・クレイグさんの作品。



ランプシェイド。素敵ですね。

こちらは今年引っ越してきた、masaさんの作品。

">

まだお会いしてないので、どんな方なんでしょうか?

こちらは三武信家さんの香合。



そしてドングリマンの作品。



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釉薬の色について

2007-11-15 13:56:00 | 陶芸
粘土はなにから出来ているのでしょう?

もとをたどると、石なんですね。

色んな石が風化して、細かくなって長い年月かけて出来たものなんです。

その中には

長石とか硅石とかカオリンとかの成分がまじっているんです。

さらに鉄や銅などの金属類もまじっています。

この混じり加減でいろんな粘土があるわけです。

ここまで読んで、釉薬の本に書いてある

長石何パーセント

硅石何パーセント

石灰何パーセント・・・

と言う原理が見えてきますね。

自然にある材料はいろんな成分が混じりあったものが多いんです。

しかしそれだと、安定して再現が出来ませんので

一度分析して再構築できるようにしたものが

釉薬の成分表なんですね。

粘土+灰という釉薬も分析して組み立てると

長石+石灰+硅石+・・・・という風になるわけです。

さてここから第二ステップ

釉薬(ガラス)の基本になるもの

これが昨日書きました粘土です。

それを融かしてくれるもの

灰です。

もう一つ融け方をコントロールしてくれる灰(稲・竹の仲間)があると安定感が増します。

この三種類の配合を動かすことで、透明なガラス・マットなガラス・乳濁なガラスが出来てきます。

結晶の出るガラスもありますが、これはマットなガラスの仲間だと考えてください。

ここに色の素を入れます。

色の素・・・?

金属です。

鉄とか銅とかチタンとかマンガンとかそんなものです。

この金属類はだいたい釉薬の1割以下の分量で良いですね。

少しで色の出るものといっぱい入れないと出ないものがありますが

おおむね1割以下です。

金属は1000度以上の熱で溶けてきます。

金属によりますがね。

土やガラスは金属より熱に強いですから

釉薬に金属類を入れすぎると、流れたり、ぶくぶくになったり、問題が出てきます。

窯の中は熱の嵐のようになっているわけですので

ガラスの海の中に浮かぶ金属君は

ガラスに飲み込まれて、色になったり

表面をただよって結晶になったりするんです。

鉄はガラスと混じりあいやすい金属で

少しだと薄い茶色になりますし、いっぱい入れると黒くなります。

銅は蒸発して行きやすく、色がとんだり、となりに移ったりしやすいです。

窯を焚いていると、銅が入っていると、炎が緑になるんです。

蒸発して逃げていってるんですね。

チタンなどは、白い色になりますが、これは面白いやつで黄色くなったり青くなったりすることがあるんです。

窯の種類、焼き方、温度などによって色の出方、ひかりかたなど違ってきますので

テストしてみてくださいね。

次回は塩の釉薬についてちょっと・・・

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釉薬について

2007-11-14 23:19:29 | 陶芸
最近釉薬について質問が多いので、どんぐりまん流のうわぐすり考え方をご披露いたします。

釉薬はガラスです・・・

粘土の表面をガラスコーティングして焼き固めたものが陶器です。

粘土+灰でガラスが出来ます。

以上が大原則です。

さて灰には、融けやすい灰と融けにくい灰があります。

これでコントロールできるんですね。

アクセルとブレーキみたいなものです。

融けやすい灰は木の灰です。

融けにくい灰は竹や稲の灰です。

この植物は、おそらく土の中からいろんな養分を吸い上げて体を作っているんですね。

そして燃えてもなお残る灰は、土の中の成分とほぼ同じものなのです。

学者の人たちは、その秘密をあばいて、成分を明らかにしました。

それが釉薬の本に書いてある

長石何パーセント

硅石何パーセント

カオリン・・・

というものになるわけです。

さて

ガラスが釉薬なわけですが

実際陶器作りをすると、くっつきが良いとか悪いとか

沈殿しやすく仕事がしにくいとか

思ったような色合いが出ないとか

問題が出てくることがあります。

そこでそれらを改善するために何かを加えていくわけです。

陶器のボディは粘土ですから、釉薬に粘土を混ぜると付きが良くなります。

そして沈殿もしにくくなりますから仕事がしやすくなります。

カオリンなどもその仲間ですね。

これ・・・加えすぎると

マットになります。

融かすために入れる灰も入れすぎるとやはりマットになります。

だって灰そのものは、燃えないで残ったとても火に強いものなのですから。

適量を混ぜ合わせることによって、ガラスになるわけです。

さあ、ここまでで長石の説明がありませんねえ。

よく本には、

釉薬の基本は長石

と書かれています。

間違いではないのですが、ここからスタートすると頭がこんがらがってしまいます。

土と灰で釉薬が出来る

これが大原則でした。

長石や硅石はそれだけでもガラスになれるものなのです。

ですから分けて考えたほうが、わかり易いです。

灰釉の陶器は良く見ると

粘土の表面が灰に侵食されて引っ込んでいます。

長石や硅石で作った釉薬をかけた陶器は盛り上がっているんです。

いったんまとめ

釉薬は灰から出来たものと石から出来たものがある。

明日は色について書いてみようかな。

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市貝町民祭

2007-11-14 13:04:05 | Weblog


ドングリマン作金彩水玉デミタス

市貝町町民祭の展示に行ってきました。

市貝町トレーニングセンターが会場です。

明日から今度の日曜まで開催。

明日は、市貝の手仕事展の展示に行く予定。

会場は市貝町役場ロビー。

こちらは、12月5日まで開催。

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十和田湖が好きだ

2007-11-14 00:28:02 | 雑記
あんな山の上にどこから水がわいてくるのだろう?

どうしてあの水に心引かれるのだろう?

冬の氷のぶつかり合う音

周りの山に反射していつまでもなり続ける。

十和田湖は冬がいい。

観光客のとだえる冬がいい。

遠くに八甲田の山が見える。

湖の青と空の青

そこに八甲田の白が浮かび上がる。

はるか昔から

そしてずっと未来まで

十和田湖はそこにいる

目を閉じると

いつもそこにいる