今回は、「楼閣山水文デミタスカップのカップ」の紹介です。
デミタスカップにつきましては、1点目を昭和61年に買って以来、4年かかって、やっと、平成2年に、器面を分割しないで文様を描いている「染錦 (無分割) 花籠文 デミタスカップセット」を購入することが出来たわけですが、それを、前回、8点目のデミタスカップとして紹介する際、
「 なお、この8点目の器面を分割しないで文様を描いている「染錦 (無分割) 花籠文 デミタスカップセット」を購入するに至るまでに、「これって古伊万里のデミタスカップ?」というものを3点買っています(><) いわば、デミタスカップ蒐集の過程での授業料のようなものかもしれません(~_~;) それについては、参考までに、次回以降、3回にわたって、紹介したいと思います。」
と記したところです。
その3点のうち、まず、第1点目に紹介するものが今回の「楼閣山水文デミタスカップのカップ」となります。
これは、平成元年に東京で買いました。
その際、売っていた店主が、「これはフランス製」ですよ、と言っていたんです。
当時、美術館などでも「東西交流展」というような展観が行われていましたし、輸出伊万里の写しをヨーロッパでも盛んに行っていたということは知っていましたので、これは、本当にフランスでの伊万里写しなのかな~と、半信半疑ではあったわけです。
でも、このデミタスカップのカップは器面を幾つかに分割しないで、無分割で文様を描いていますから、「これは珍しいな~」、「フランスでの伊万里写しだから、伊万里のデミタスカップの文様の描き方には囚われないのかな~」と思い、「まっ、この際、フランス製でもいいや。今後の参考になるだろうから買っとくか」と思って購入に及んだものです。
しかし、買ってから32年が経過した今、この記事を書くにあたって、もう一度、改めて見てみますと、やはり、伊万里製で良いのではないかな~と思うようになっています、、、。
もっとも、見込み面に見込み文様が描かれていますので、それを調べれば、生産地と製作年代を確定させることが出来るかもしれませんが、私の持っている乏しい資料からはそれも出来ません(~_~;)
楼閣山水文の楼閣を描いた面
楼閣山水文の楼閣を描いた面から右に90度回転させた面
楼閣山水文の楼閣を描いた面の反対面
楼閣山水文の楼閣を描いた面から左に90度回転させた面
見込み面
見込み文様が描かれています。
楼閣山水文の楼閣を描いた面の底面
楼閣山水文の楼閣を描いた面の底面から左に90度回転させた面
楼閣山水文の楼閣を描いた面の底面の反対面
楼閣山水文の楼閣を描いた面の底面から右に90度回転させた面
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 口径;6.4cm 高さ;3.8cm 底径;3.2cm