前々回から、古伊万里の勉強のためにこれまでに集めたヨーロッパの「古伊万里写」や中国の「古伊万里写」の紹介を始めたところです。前回は「ヨーロッパ製 古伊万里写 花文皿」を紹介したところですが、今回は「中国製 古伊万里写 染錦 楼閣樹木文 中皿」の紹介となります。
前回紹介しました「ヨーロッパ製 古伊万里写 花文皿」は、昭和63年にルーブル美術館近くの古美術店から「古伊万里」として買ってきたものですが、帰国後、間もなく、ヨーロッパの「古伊万里写」であることに気付いたものでした(~_~;)
それ以来、ヨーロッパの「古伊万里写」や中国の「古伊万里写」の物も実際に買ってきて勉強しなければいけないな~と痛感していたところです。
それから、1年ほどが過ぎた平成元年のことです。東京・平和島の「全国古民具骨董まつり」会場で見つけたのがこの「中国製 古伊万里写 染錦 楼閣樹木文 中皿」です。
売主も、これは中国の「古伊万里写」ですよと言って売っていましたし、私も、そうだろうなと納得して買ってきたものです。
中国製 古伊万里写 染錦 楼閣樹木文 中皿
表面
表面の見込み部分の拡大
表面の見込み部分の更なる拡大
楼閣の屋根や樹木の葉(?)は、染付で下描きの線描きをした上でダミてはいます。
縁文様部分(1)
縦の太い帯状の文様は、染付で下描きの線描きも施さずに、ベタッと染付で塗りつけてあるだけです。伊万里では見られない描き方です。
縁文様部分(2)
樹木の部分は、枯れ木に花が咲いているように見えます(><)
これは、お手本を見ながら、単に写しているからでしょう。
裏面
裏面の縁文様部分(1)
折枝梅文を描いたのでしょうけれど、花が、梅の花なのか桜の花(?)なのかわかりません。伊万里では考えられないことです。
裏面の縁文様部分(2)
折枝梅文を描いたのでしょうけれど、花が、梅の花なのか桜の花(?)なのかわかりません。伊万里では考えられないことです。
生 産 地 : 中国・景徳鎮(?)
製作年代: 中国・清時代(18世紀)
サ イ ズ : 口径;22.4 cm 高さ;2.8cm 底径;11.8 cm