ここのところ、古伊万里の勉強のためにこれまでに集めたヨーロッパの「古伊万里写」や中国の「古伊万里写」の紹介を続けていますが、今回は、そのうちの4点目の紹介で、「ヨーロッパ製 古伊万里写 染錦 家と樹木文 中皿」の紹介です。
これは、前回紹介しました「中国製 古伊万里写 染錦 楼閣樹木文 中皿」とともに、平成元年に、同じ場所の東京・平和島の「全国古民具骨董まつり」会場から買ってきたものです。古いことなもので記憶が定かではありませんが、多分、売っていた業者さんは異なっていたと思います。
業者さんは、これをロンドンで仕入れてきたということですが、これが作られたのは日本ではなく、日本で作られた古伊万里をヨーロッパで写したものでしょう。
針金を使って壁掛けになるように工作を加えていて、外観から見ますと、あたかも、東洋から招来されたものを洋風に使用していたかのような印象を与えますが、皿に描かれた文様の調子、高台作り、素地などから判断して、これはヨーロッパ製の古伊万里写しであろうと思います。
表面
文様の調子が、なんとなくヨーロッパ風です。
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縁文様(1)
このような文様が外周に4箇所描かれています。
縁文様(2)
縁文様(1)とは少し異なりますが、このような文様が外周に4箇所描かれています。
裏面
針金を使って壁掛けになるように工作を加えています。
針金工作部分の拡大(1)
高台作り、素地などが古伊万里とは異なるように思われます。
針金工作部分の拡大(2)
高台作り、素地などが古伊万里とは異なるように思われます。
生 産 地: ヨーロッパ
製作年代: 18世紀
サ イ ズ: 口径;22.7cm 高さ;2.7cm 底径;13.3cm