今回は、「瑠璃釉金彩 アザミ蝶文 輪花形中皿」の紹介です。
表面
瑠璃釉の写真撮影は難しいですね(~_~;)
口縁の上方に白っぽく見えるものは、光線の関係です。
透明釉が垂れ下がって白っぽくなったものではありません。
この中皿は、口縁に金彩で口紅が施されています。また、上の写真からでは分からないのですが、見込面にも、金彩でアザミと蝶が描かれていたんです。見込面の左右にはアザミ文が描かれ、上部に蝶が1頭描かれているわけですが、今では、それらは使用擦れで消え去り、見ることができません(><)
しかし、それでも、皿の角度を変えながら光にかざしますと、その痕跡がかすかに残っていることが分かります。
その痕跡もハッキリとはわからないのですが、皿の角度を変えながら写真を撮ってみました。まず、皿の上部の方に蝶が描かれていますけれど、その痕跡は、次のようなものです。
見込面の上方に描かれた蝶文の痕跡
そして、見込面の左右にはアザミが描かれているようですが、その痕跡の写真は次のようなものです。
見込面の左側に描かれたアザミ文の痕跡
見込面の右側に描かれたアザミ文の痕跡
なお、この中皿の裏面は次のようになっています。
裏面
この中皿は、上の裏面の写真からも分かりますように、厚作りで、ズシリと重さを感じさせます。このことは、焼成時に高台面が重さで下に垂れ下がらないようにするために、針支えをして焼かれているわけですが、大きな目跡が5個も残されているところからも分かります。
丈夫いっしきに頑丈に作られているわけですね(^-^*) そのため、相当に使用され、表面の金彩など磨り減っているにもかかわらず、傷がありません。
ただ、現時点では、もう、使用される器ではなく、鑑賞される器となっていますので、もう少し金彩が残ってくれていればよかったな~と思っています(~_~;)
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代後期
サ イ ズ : 口径;21.1cm 高さ;3.3cm 底径;13.5cm